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もしも上場直後にスターバックスに投資していたら今頃、FIREできたのか?

2024.05.07

第三の場所としての魅力

スターバックスは、単なるコーヒーショップではなく、人々が集まり、交流し、リラックスできる「第三の場所」としての役割を重視しています。このコンセプトは、スターバックスが顧客に提供する独特の体験の中心となっています。

【そもそも「第三の場所」とは】

「第三の場所」という概念は、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグによって提唱されました。彼は、人々の生活には家(第一の場所)と職場(第二の場所)の他に、公共の場所である「第三の場所」が重要であると指摘しています。この第三の場所は、人々が社会的に交流してコミュニティを形成するための場所として機能します。

スターバックスは、この「第三の場所」の概念を取り入れ、店舗を設計しています。

以下は、スターバックスが顧客に提供する「第三の場所」としての体験の特徴です。

【快適な内装】

スターバックスの店舗は、快適なソファや椅子、温かみのある照明、木材を使用した内装など、リラックスできる空間を提供します。このような落ち着いた雰囲気は、顧客がくつろぎやすい環境を作り出しています。

【無料のWi-Fi】

スターバックスは、顧客がインターネットを利用できるように、無料のWi-Fiサービスを提供しています。これにより、顧客は仕事をしたり、オンラインでの交流を楽しんだりすることができます。

【落ち着いた音楽やイベント】

スターバックスでは、店内でジャズやアコースティック音楽など、落ち着いた音楽を流しています。この音楽は、リラックスした雰囲気を演出し、顧客の滞在を快適にします。

一部のスターバックス店舗では、コミュニティイベントやアート展示など、地域社会との交流を促進する活動を行っています。これにより、店舗は単なるコーヒーショップではなく、地域社会の一部としての役割を果たしています。

スターバックスにおける「第三の場所」としての体験は、顧客が日常生活から離れてリフレッシュできる場所を提供することで、ブランドの魅力を高めています。このコンセプトは、スターバックスの成功の要因の一つとなっているのです。

株価の変遷

スターバックスは1992年に株式公開し、初日の株価終値は0.355ドル(株式分割後計算)でした。上場後、スターバックスは急速な拡大を遂げ、1990年代後半には北米を中心に店舗数を大幅に増加させました。この期間には、スターバックスの株価も順調に上昇し、新たな市場への進出や製品の多様化が投資家に好評でした。

2000年代に入ると、スターバックスのグローバル展開が加速しました。アジア、ヨーロッパ、中東など、新しい地域市場への進出が続きました。この期間にスターバックスの株価は大きく上昇し、2000年初頭の約3ドルから2006年には約18~19ドル後半付近まで上昇しました。消費者のコーヒーカルチャーへの関心の高まりと、スターバックスのブランド力の強化が、株価の上昇を支えました。

2010年代に入ると、スターバックスの株価は再び上昇を始めました。デジタル化の推進や新しいストアコンセプトの導入など、イノベーションにより顧客体験を向上させたことが評価されました。しかし、2019年末から始まった新型コロナウイルスの流行は、再びスターバックスに打撃を与えました。一時的に多くの店舗が閉鎖され、株価も下落しましたが、デリバリーやテイクアウトの強化、モバイルオーダーの拡大などにより、比較的早期に回復しました。

2024年現在、スターバックスの株価は約80ドル後半~90ドル前後で推移しています。パンデミック後の回復傾向や、持続可能性への取り組み、新興市場での成長などが株価に表れていると言えるでしょう。

長期的な視点で見ると、スターバックスの株価は安定した成長を遂げており、今後も新たな事業戦略や市場の変化に注目が集まっています。

投資シミュレーション

仮に上場時の株価0.355ドルでスターバックス株を購入したと仮定します。2024年4月の株価が90ドルであるとすると、株価は約25,252%も上昇したことになります。

仮に保有し続けていた場合、口数によってFIREを達成した可能性は十分にあると言えるでしょう。

またスターバックスは定期的に配当を支払っており、配当再投資を行っていた場合、投資リターンはさらに高まります。配当再投資を通じて、株式数が増加し、複利効果が働くことで、投資の成長速度が加速します。この効果は長期間にわたる投資で顕著に現れ、FIRE達成に大きく貢献する可能性があります。

まとめ

もしも上場直後にスターバックスに投資していたら、長期間にわたって著しいリターンを享受することが可能でした。配当再投資やインフレの影響を考慮しても、スターバックス株は投資家にとって魅力的な資産であったことが分かります。

その一方、FIREを目指す投資家にとって、こうした有望株を見つけたとしても長期間保有し続けることの難しさも感じているのではないでしょうか。

そのため適切なリスクコントロールを考えたポートフォリオを構築することがとても重要なのです。

今回は「もしも上場直後にスターバックスに投資していたら今頃FIREできたのか?」をテーマに記事を書かせていただきました。

文/鈴木林太郎

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