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透明なグミを作るのは意外と難しい!?UHA味覚糖「水グミ」の開発に300回以上も試作が必要だったワケ

2024.04.14

2022年1月にUHA味覚糖から発売された「水グミ」。

グミ商品としては斬新な「透明な見た目」が評判を呼び、目標の7倍を売り上げる大ヒット商品となった。現在ではUHA味覚糖の定番商品の一つとなり、さまざまなフレーバーが展開されている。

今回は、UHA味覚糖のグミ開発チーム担当の岡村さんに、水グミ開発で苦労した点やヒットを持続させるためのポイントについて話を聞いた。

*本稿はインタビューから一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。

〝フレーバーウォーター〟から着想を得た「水グミ」

水グミの特徴について、はじめに岡村さんは次のように話してくれた。

「透き通った果汁感と水をイメージした水グミは、スッキリ感のある後味が特徴です。従来のグミは、濃厚さや果実感などが強調されて濃い色がついています。水グミは透明なのに果汁感が広がり、すっきりとした味わいを持つ、今までにはない商品です」

水グミは、透明なのに味のあるフレーバーウォーターが流行していたことに着目し、開発が進められたという。

「フレーバーウォーターは、ほのかな酸味や強い果実の香りがある一方で、すっきりとした味わいでもあります。これをグミに応用できないかと考えたのが水グミで、そこから開発がスタートしました」

■実体験から得たアイデアを、まずはかたちにしてみる姿勢

岡村さんは、お菓子市場だけでなく、飲料やアイスなど、さまざまな市場で流行しているものから新商品のアイデアを得ているという。

「商品開発のアイデアを得るために、コンビニやスーパーで売られている商品を日々チェックしています。また、SNS上で話題となる商品を購入したり、実際にお店に足を運んだりもしていますね。いつも実体験で得られた情報を、どうにかグミに落とし込めないかと考えています。

UHA味覚糖のグミ開発では、市場にないような新しい商品開発に挑戦することが多いんです。メンバーから出たアイデアは、初めから無理だとは考えず、まず試作品を作ってみて、週に一回社長へプレゼンをします。そこから実際の開発がスタートしていきますね」

■グミの「透明さ」にこだわった開発

「さまざまな商品の開発に挑戦する」という風土のあるUHA味覚糖。水グミ開発当初の状況について、岡村さんは次のように振り返る。

「水グミの企画はスムーズにスタートしました。ただ、『透明なグミが本当に売れるのか』という疑問は常に問われましたね。その度にフレーバーウォーターの売れ行きを示し、グミの市場と親和性があると、上司やチームメンバーと細かく話し合いながら進めていきました」

「透明のグミ」を実現することは容易ではなく、そこに大きな壁があったという。それを岡村さんのチームは、原料にこだわることで解決した。

「一般的にグミを作る際、食感を出すためにゼラチンを、甘さを出すために砂糖を使用します。ただ、ゼラチンや砂糖を使うとどうしても黄色い色がついてしまうんです。そこで今回は、何度も原料の選定や配合のバランスを調整。試行錯誤しながら、ようやく透明な見た目と味わいのすっきり感を実現しました」

通常の3倍もの試作を経て生まれた「水グミ」

水グミの開発では、試作回数が300回以上にも及んだという。これは、通常のグミ開発と比べると異例だったそう。

「通常、試作回数のベースは100回ほどですが、水グミは新しいブランドの開発ということもあり、試作回数が3倍ほどでした。

味はもちろん、グミの形にもこだわり、コンセプトである『水』のイメージを伝えるため、しずく型を採用しました。また、透明であることがぱっと見でもわかるように、パッケージは小窓を開けたデザインを採用。グミの透明さを生かして、遠くから見ると中に何が入っているのかわからない状態が作れたら、インパクトがあるのではと考えたんです」

商品名の「水グミ」はインパクトのあるものだが、「水」をコンセプトにしていることからスムーズにネーミングが決まったという。

「当初はフレーバーウォーターの単語をそのまま使ったネーミングアイデアなどもありましたが、今回は『水』がコンセプトだったので最終的には大きく『水』の文字が目立つようなネーミングになりました。

通常のグミのネーミングは、何百ものアイデアを出した末に決まりますが、『今回のコンセプトは水だ』という共通認識がチームメンバーの中でもはっきりしていたので、スムーズに決まったと思います」

■ユニークな商品を多く生み出すUHA味覚糖のグミ作り

「コロロ」や「忍者めし」など、UHA味覚糖のユニークな商品開発に多く携わってきた岡村さん。面白いアイデアを生み出すうえで大切にしている考え方を語ってくれた。

「お菓子やグミなどの市場を見て需要がどこにあるかを見ます。さらに、流行しているものからアイデアを得て、肉づけをしていきます。アイデアを出す際はシンプルに考えることと、難しく考えることを繰り返していますね。水グミのアイデアは、『今までにないグミを』と考えていくうえで生まれました」(岡村さん)。

グミ開発では、さまざまな部署のメンバーが一つのチームとなって行なわれる。部署を超えたコミュニケーションを円滑に進めることも、開発のうえでは欠かせない。

「水グミの開発チームメンバーは5名です。メンバーには中身を作る担当、パッケージを作る担当、実際に製造する担当などがいます。チーム内のコミュニケーションを円滑に行なうため、メールや社内チャットツールを使って、普段からこまめに連絡を取ることを心がけながら、開発を進めていきました」

SNSで話題となり、想像以上の大ヒットへ

こうして2022年1月に発売が開始された水グミ。前述の通り、当初計画していた販売数の7倍ほどの売れ行きだったという。

「グミ市場では、1店舗で1週間に5個売れると良いとされています。それに対し、水グミは30から40個ほど売れていました。

販売後は、SNSでグラスに水グミを入れて透明さを強調した写真の投稿などがあり、話題となりました。グミの食べ方に関する投稿も多く、水グミをコーラなどの飲料に入れたりと、さまざまにアレンジを楽しんでいただいている様子が見られましたね。

また、元々ヘルシーさを売りにした商品ではありませんでしたが、水グミは一袋(40g)79kcal。通常のグミよりも低カロリーなことも、お客様から反響を呼びました。狙って低カロリーにしたわけではないのですが、透明さを追求して原料を選んだ結果、カロリーが低くなったんです」

■ヒットを持続させるために重視した「素早い横展開」

2022年1月にSNSで話題となった後、同年の5月に再び販売数が急増した。短期間でヒットを維持するためにどのような戦略を取ったのだろうか。

「最初はSNSを通して若年層を中心に広がりましたが、現在ではグミ購入のメイン層となる40代の方にも多く手に取っていただいています。実は40代の方は子どもに買い与えることからグミ購入のメイン層なんです。

グミ市場は新商品の出るスパンが早いという特徴があるため、ヒットを一過性で終わらせないよう、短いスパンでフレーバーを拡大し、素早い横展開を意識しました」

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