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マイナンバーカードにも導入される新型「eKYC」への期待と不安

2024.04.13

AIの進化速度に対応しきれない日本の金融機関

銀行や信用金庫は、基本的に年度単位で様々な計画を立てる。

新技術を導入する際は早くても3年度、4年度後を目途に整備を進めるといった具合で、4月に提唱されたことをその年度の3月までに具現化するということは殆どない。このあたりは自治体にも当てはまることだ。

ところが、AIの進化の速度はあまりに目覚ましい。数年度の時間をかけてようやく導入されたeKYCが、ディープフェイクにより早速ながら危機に陥っている。だからといって、年度単位で計画を立てている以上は即座に実行へ移せないという現実も横たわっている。

新型eKYCの導入

そんな中、国はマイナンバーカードを使った公的個人認証サービス(JPKI)の導入を推奨している。

平たく言えば、マイナンバーカードのICチップを活用したeKYCだ。カードをNFC読み取り端末で認識し、パスワードを入力することで本人確認を完了させる。

先ほど、「身分証明書も券面だけなら偽造可能だ」と書いた。これはマイナンバーカードにも当てはまるが、逆に言えばマイナンバーカードに内蔵のICチップを本物と同一のクオリティーまでコピーした偽物はまだ現れていない。

このICチップをスマホやPCで認証させる方式のeKYCなら、顔認証式のそれよりも遥かに確実性が高い。

「マイナンバーカードで本人確認」が当たり前に?

もちろん、JPKIを活用した方式のeKYCを導入したとしても、犯罪者の心を完全に挫くことはできないだろう。

考えられるのは、マイナンバーカードがパスワードごと盗まれるという犯罪の手口である。特殊詐欺のように、市町村の職員を名乗る人物がマイナンバーカードを回収しにやって来る……ということもこれからあるかもしれない。

が、それを考慮してもマイナンバーカードのICチップを活用したeKYCは現在主流の写真・顔認識本人確認よりも明らかに優れている。上述の確実性に加え、ICチップ認証は券面やポートレートをわざわざ撮影する方式よりも作業としては手っ取り早い。カスタマーに対しても多大な恩恵を与える方式と表現してもいいだろう。

これが数年前なら、ICチップ認証方式のeKYCの普及はあまり現実的ではなかった。当時はNFC対応スマホは高価格帯の製品で、Android OSのローエンド機種しか持っていない人は「スマホでマイナンバーカード読み取り」という行為自体がハードルの高いものだった。が、今ではミドルレンジ以下のスマホでもNFC認証に対応している場合が多くなった。

こうした背景もあり、新型eKYCは今後急速に普及・浸透していくだろう。

【参考】公的個人認証サービス(JPKI)-デジタル庁

取材・文/澤田真一

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