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もしも上場直後にZoomに投資していたら今頃FIREできたのか?

2024.04.13

Zoomの株価の変遷とFIREの可能性

Zoomの株価は、2019年4月の上場時には約62ドルでしたが、パンデミックによる需要の高まりを受けて、2020年10月には最高値の約588ドルに達しました。つまり、上場直後に投資していれば、1年半足らずで約9.5倍に増えていたことになります。

しかし、FIREを実現するためには、単に株価が上昇するだけでなく、投資額が十分であることが必要です。また株価はその後下落していますので、タイミングによってはFIREの目標を達成できなかった可能性もあります。

ちなみにMicrosoftとGoogleも、パンデミック中にビデオ会議ソリューションの需要の高まりを受けて、それぞれの株価に影響を受けました。ただし、これらの企業はZoomとは異なり、ビデオ会議ソリューションはビジネスの一部分に過ぎず、他の多様な事業も展開しており、2024年に現在も両者共に株価が最高値を更新していることから、Zoomとの明暗がハッキリと別れたといえるでしょう。

ビデオ会議の未来はどうなるのか?

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の技術は、ビデオ会議の未来を大きく変えるはずです。

これらの技術が進化するにつれて、単なる画面上でのやり取りから脱却し、より没入感のある体験へと変化していくでしょう。具体的には、参加者が仮想空間でアバターとして会議に参加し、リアルタイムでコラボレーションすることが可能になります。これにより遠隔地にいる人々も、まるで同じ部屋にいるかのような感覚を得ることができるようになります。

またAI技術の進歩により、リアルタイムでの言語翻訳がより精度高く、自然なものになると予想されます。これにより、異なる言語を話す参加者が同じ会議に参加しても、コミュニケーションの障壁が低減されます。さらにAIが会議の内容を要約したり、重要なポイントをハイライトしたりする機能も期待されるため、会議の効率性が向上することが見込まれます。

これに対してZoomはVision Pro用のアプリなどもリリースしており、空間コンピューティング上でのビデオ会議競争は今後も続いていくことになるでしょう。

おわりに

Zoomの急成長は多くの投資家にとって驚異的なリターンをもたらしましたが、FIREを実現するためには、いくつかの要因が重要です。まず、十分な投資額が必要であり、株価のピーク時に売却するタイミングを見極める必要があります。また、市場の変動に対するリスクを理解し、長期的な投資戦略を持つことも重要です。

Zoomの例は、テクノロジーの進化がもたらすチャンスを捉えることがいかに重要かを示していますが、同時に、投資には常にリスクが伴うことを忘れてはなならにことを教えてくれる事例といえるでしょう。

文/鈴木林太郎

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