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ことわざ「三日天下」の由来は明智光秀だった?

2024.09.10

「三日天下」とは、戦国時代の武将・明智光秀に由来することわざである。光秀の天下が何日続いたのかが肝となっているが、知っているだろうか。

本記事では、ことわざの意味と由来、使い方・例文を詳しく解説していく。類義語や対義語、英語表現を知りたい人も要チェックだ。

「三日天下」とは?

「三日天下」とは、短い間だけしか権力を保てないことを意味することわざだ。以下では、意味と由来を解説していく。

■ 意味

「三日天下」を辞書で引くと、意味は以下の通り。

《明智光秀が織田信長を倒して天下をとってから、わずか13日後に豊臣秀吉に滅ぼされたところから。「みっかでんか」とも》きわめて短い間だけ権力を握ること。

引用:デジタル大辞泉(小学館)

上記の通り、「とても短い間だけ権力を握ること」が「三日天下」である。「三日」には「三日間」というそのままの意味もあるが、ここで指すのは「ごくわずかな日数」のことだ。「天下」には「全世界」や「国全体」、「世間」のほかに、「権力を握って思うままに振舞うこと」といった意味もある。

つまり、「三日天下」のことわざには、「権力を持ち思うままに振舞ったけれど、ごくわずかな日数だけに終わった」といった意味が込められているのだ。

■ 由来

「三日天下」のことわざは、戦国時代に活躍した将軍・明智光秀の行く末に由来している。明智光秀といえば、本能寺の変で、かつて仕えていた織田信長を襲撃し、自害に追い込んだことで有名だ。光秀は信長の亡き後、信長に代わって天下を治めることとなるのだが、わずか13日間という数日の間に秀吉軍に滅ぼされ、天下を手放してしまう。

長続きせず、短命に終わった明智光秀の権勢が元になっているのが「三日天下」なのだ。

「三日天下」の使い方

「三日天下」は、意味の通り、きわめて短い間だけ権力を握ることを表す時に使用できる。使い方は大きく分けて二つあるため、例文を交えて解説していこう。

■「三日天下」を悪い結果として使った例文

「三日天下」を、そのまま「権力を握ったが、きわめて短い間だけだった」という意味として表した例文が以下の通り。

・まもなく政権交代となるが、三日天下で終わることは目に見えている。

・彼にこの地位は高すぎる。おそらく三日天下だろう。

上記の通り、「三日天下」で例えられるのは過去の出来事だけではない。組み立て次第では、これから起こるであろう未来のことを表す時にも使用できる。

■「三日天下」を決意表明として使った例文

「三日天下」は、捉え方を変えると、決意表明としての使い方もできる。

例文は以下の通りだ。

・三日天下だとかまうものか。死ぬまでに必ずトップを奪ってみせる。

・三日天下に終わるとしても、一度は代表の座についてみたい。

明智光秀の天下が短命で終わったことを指す言葉のため、どちらかというとネガティブな印象を持つことわざだ。しかし、「短くして滅びてしまったとしても、権力を握りたい」というポジティブな意味合いでも使えると覚えておこう。

「三日天下」の類義語

「きわめて短い間だけ権力を握る」といった意味を持つ、「三日天下」に似た言葉は複数ある。以下では、類義語を三つ紹介しよう。

■「百日天下」

「三日天下」と同じく、短期間の政権をたとえた言葉が「百日天下」だ。ナポレオン1世がワーテルローの戦いに敗れ、約100日間の支配の末に退位に至ったことに由来している。明智光秀が権力を握ったのは13日間だったが、短い期間の天下を指す意味では同じだ。

■「三日大名」

「三日天下」の言い換えとして一般的なのが「三日大名」である。大名とは、武将の中でもひときわ有力な人物のことだ。そんな権力者が、ごくわずかの間に退くことになる様を表した言葉である。

■「三日坊主」

「短期間しか続かない」という意味を指す言葉としては、「三日坊主」も類義語に数えられる。「三日天下」や上記の類義語に登場する人物はいずれも権力者で、権力を握ることが対象とされていたが、ここでは地位や身分、行動は限定されない。

「三日天下」の対義語

次に、「三日天下」の対義語を紹介する。

■「長期政権」

「三日天下」のまさに反対の意味を持つのが「長期政権」だ。言葉の通り、政権を長期にわたって握ることを意味する。

■「長命政権」

「長期政権」と似た意味を持つのが、「長命政権」である。長命とは「長生きであること」を指すため、長く政権を握り続けるといった「三日天下」とは逆の意味を持つ。

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