現在、人口減少や少子高齢化の進行に伴い、人手不足が深刻化している中、注目をあびているのが、「外国人の雇用」だ。政府も、外国人労働者を積極的に受け入れる制度を整えており、2024年1月の厚生労働省の発表によれば、2023年10月末時点での外国人労働者数は 2,048,675人で前年比 225,950人増加し、初の200万人超えとなり、過去最高を更新した。
こうした状況を受けて、人材総合サービスを全国で展開するスタッフサービス・ホールディングスは、このほど20歳~69歳までの外国人と一緒に働いている(働いたことのある)ビジネスパーソンの1,467人(管理職、一般社員)を対象に、「職場における外国人活用とコミュニケーション関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
調査結果1. 外国人の出身地/職場にいる外国人の数
一緒に働いている(働いたことのある)外国人の出身の1位は中国、2位はベトナム、3位はフィリピンとなった。
業種別にみると、「製造業・工場勤務」でベトナム・フィリピンが中国に続いて多く、「建設業」ではベトナムが1位(44.5%)、「医療・福祉」ではフィリピンが1位(35.5%)となっている。
Q1. 外国人と一緒に働いている(いた)時のあなたの職場で、雇用している(いた)外国人の出身はどこですか?(MA:n=1467)
職場で一緒に働いている(いた)外国人の人数は、「5人以下」が50.7%と半数以上を占めた。
Q2. 外国人と一緒に働いている(いた)時のあなたの職場では、何人の外国人が働いていますか(いましたか)?(SA:n=1467)
調査結果2. 外国人を活用する理由
外国人を活用する理由は、「人手が足りない」が1位(39.6%)。「出身国は問わず人材採用をしている(26.0%)」という回答も多く、全体的に「人手不足」を感じられる結果となった。
業種別にみると、「外国語が必要な仕事があるから」という理由が「卸売業・小売業」では36.0%、「その他サービス業」では29.0%となった。また、「製造業・オフィス勤務」では、「高い技術をもっているから」という理由が30.0%で1位となった。人手不足だけではなく、外国人だからこそ採用したいという理由も高くなっている。
このほか「卸売業・小売業」では24.0%の人が、「その他サービス業」では25.0%の人が「多様性を促進したいから」という理由を挙げている。
Q3. 外国人と一緒に働いている(いた)時、あなたの職場で外国人を活用している(いた)理由は何ですか?(MA:n=723) ※経営者・役員クラス・部長クラス・次長・課長クラス(店長・所長など)・係長クラス(副店長・工場長など)による回答