インボイス導入などの大きな法改正や、マイナポータル連携による申告書の自動入力機能追加など、今年(2023年分)も確定申告に変化があった。
そこで弁護士ドットコムでは、同社が運営する税理士ドットコムに登録している個人事業主を対象に、確定申告に関するアンケート調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
確定申告者の約5割は事業に関する税務申告
調査回答者の99%は確定申告を実施し、1%はこれから行う予定だと回答。確定申告内容としては、「事業(本業)に関する税務申告」が91.9%で最も多く、次いで「医療費控除、生命保険料控除、住宅ローン控除、ふるさと納税など控除に関する税務申告」が37.8%と、昨年と比較しても順位や割合に大きな変動はなかった。
また、「その他」の回答の中には、「青色専従者給与の申告」や「暗号資産の利益の申告」などのコメントが寄せられた。
■国税庁の申請書作成システム、今年も普及は足踏み状態か
申請書の作成方法についての問いでは、「市販の会計ソフトで申請書を作成」が49.7%でトップとなり、次いで、「国税庁の確定申告コーナーで作成」17.0%、「e-Taxソフトで申告書を作成」15.6%という結果になった。
今年も国税庁の申請書作成システム(e-Tax)を利用した割合は市販の会計ソフト利用率に届かず、普及は足踏み状態だと言える。
また、「税理士に依頼して申告書を作成」した割合は9.1%となり、昨年の13.7%よりも低下している。
一方で、「市販の会計ソフトを使用して自分で作成する」という割合は41.8%から約8%増加しており、自分自身で確定申告を行う需要が増加していることが明らかになった。