日本最大級のペット産業見本市である「第13回インターペット~人とペットの豊かな暮らしフェア~」が4月4日から7日まで、東京ビックサイトで開催された。展示会場では700社以上のペット関連企業や団体が新商品やサービスが登場した。
会場ではペット連れの飼い主が集まり、写真撮影や情報交換を楽しんだ
ペット産業は誕生以来、右肩上がりの成長を続けてきたが、2022年以降、飼育率や飼育頭数は横ばいからやや減少傾向にある。コロナ禍でややもちなおしたものの、業界全体はどうなるのか、展示場と来場者の様子をうかがっていたが、予想を上回る盛況ぶりだった。一般来場者用のチケットも早々に売り切れ、会場近くの駐車場は満車で、長い車の列が続いていた。
会場全体では特に韓国や中国など、アジア地域からの参加企業が目立っていた点と、ペット商品やサービスに関するテクノロジーの進化。そして飼い主の心に訴えるエモーショナルな体験を打ちだした展示が目立っていた。
ロイヤルカナンのこだわり展示
テクノロジーの進歩を感じさせる展示を行っていたのがペットフードのロイヤルカナン・ジャポンの「ロイヤルカナンのこだわり発見!なるほど発見ツアー」ブースである。1)商品開発:ペットセンター、2)製品製造:製造工場、パッキングセンター、3)販売:ペットショップ、動物病院、ブリーダー・シェルター向け製品展開、4)サスティナビリティの4つの分野でロイヤルカナンがいかにこだわっているかをわかりやすく紹介した。
展示ブースには実際に販売しているペットフードを紹介し、ペルシャ猫とシャム猫のフードの違いなどを見せていた。ペルシャは舌の裏にフードをからませて食べる性質があるため、くっつきやすいようなアーモンド型になっている。一方、シャムは早食いで喉に詰まらせやすい傾向があるため、チューブ型で、よく噛むことを促すように設計されている。猫種や犬種に適した多くのフードを揃えているロイヤルカナンのこだわりについて、わかりやすい展示を行っていた。
こうしたペットに関する食の研究は、フランス・エマルグと米国オハイオ州ルイスバークにあるペットセンターで、犬と猫の摂食行動を継続的に観察し、特性を研究することで、製品化させている。最先端の科学を感じさせる展示となっていた。
テクノロジーの進化を感じさせるドローン型のペット移動システム
臭いがしない!体験して納得する場に
先端技術を体験できるコーナーとして人気だったのが、Panasonicのペットと快適に楽しく暮らすための最新家電の体験ブースである。ペットの臭いをスピード脱臭する次亜塩素酸空間除去脱臭機「ジアイーノ」を体験するコーナーでは、フードが入った部屋と、フードとジアイーノが入った部屋の臭いを実際に嗅いで、どれぐらい脱臭効果があるのかを試すことができる。
新型タイプのジアイーノ ペットエディション(F-MV4420)はすぐに脱臭したい場合のスピード脱臭ボタンや、ペットを驚かさないようにゆっくり風量をアップさせる機能など、さらにペットに配慮した。汚れると肉球模様が浮き出るフィルターや、筐体に肉球の模様が入るほか、製品が入っている段ボールが家型になるなどの、遊び心も加えている。
また、ペットの毛や髪の毛の絡みつきを防ぐ「からまないブラシ」搭載のコードレススティック掃除機は、手に取った来場者が「軽い、軽い」と喜んでいた。特に掃除機をかける前は、床の荷物を片づけなければならないが、「動くノズル」搭載のMC-NS70Fなら障害物に合わせてノズルの羽根が動き、隙間に入るので、好きな時に好きなように掃除機をかけられる。ペットの毛に見立てたごみを実際に吸い取り、使い心地を確かめている人は多かった。
さらに飼い主さんの注目を集めていたのが外出先からでもペットの様子をスマホで確認できる「HDペットカメラ」。ペットの動きに合わせて見ることができるように、部屋の様な空間を作って、画像で確かめていた。
今回のPanasonic展示の目玉のひとつが、ミラーレス一眼カメラLUMIXの展示である。スマホで可愛いペットの姿を撮影するのに満足できない飼い主の気持ちに寄り添う展示だった。