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4か月かかる製作時間が40分に!三池崇史監督が語るAIと創る映画と未来

2024.04.09

起業家発掘プロジェクトUPDATE EARTH

全国の小学生から社会人までを対象に起業家育成講座を行い、それと同時に支援対象となる起業家を発掘するプロジェクトが「UPDATE EARTH」である。今年最初の活動は前橋市と連携して開催された連動イベント「UPDATE EARTH 2024 ミライMATSURI@前橋」となる。

その中でも私が興味を惹かれたのは「三池崇史監督×AI映画制作キックオフイベント」。上越新幹線に乗って、三池監督のインタビューへと向かった。

会場は日本トーターグリーンドーム前橋、駅から無料巡回バスが出ていた

起業家と投資家をつなぐイベントがあり、多くのブースが設置されていた

AIがレシピを考えたラーメンが大人気、作るのは人気ラーメン店の店長なので当然と言えば、当然なのだが

「AI前橋ラーメン~前橋もつ煮ラーメン(味噌味)~」は1500円。群馬のソウルフードもつ煮が入っている

AIで創るではなく、AIと創る映画

「三池崇史監督×AI映画制作キックオフイベント」では、昨年にAIと創る映画のためのスタッフとキャラクターと動画を募集した作品を上映する。募集期間1ヵ月半で約50作品が集まったという。司会はAI-Acts 代表取締役 坂慎弥さん、三池崇史監督の自己紹介の後に、3DCGの専門家で三池監督作品にも初期から参加している小畑正好さんが生成AIを使った動画の最新事情について解説した。

冒頭で三池監督は「Aiで映画を創るのではなく、AIをスタッフの一員として創る最高の映画。最高というのは曖昧な定義で、観客が100人いれば100人にとっての最高は全部バラバラです。また、創り手にとっての最高なのか。要は自分にとって大事な最高の映画を創る。AIを愛する人々と、映画をずっとやってきた我々がつながりあって、全く新しいものを生み出すという試みです」と宣言した。

トークセッションを含む90分のキックオフイベントを開催

短期間で多くのバリエーションができる生成AI

「初期の生成AIでは2度と同じ顔が作れずスゴク不便でした。様々な方法を使って10枚中8枚は同じものが作れるようになりました。これをベースに他の部分を合成したり、背景も生成AIにやらせると東京タワーが5本も6本も建っていたりしました。何度も何度もやり直させました。それでもファッションデザインを1回もやったことのない人が、素早く何枚ものバリエーションを生成できるようになります」と小畑さんが画像を切り替えながら解説した。なぜエンタメでなくファンションなのかと言えば、ファッションはデザインに時間をかけるが、販売する期間は3ヵ月しかない。カタログにはリアルな完成品の写真がすぐにでも欲しいといニーズがあるからだそうだ。

「リアルな3DCGを生成する技術にフォトグラメトリというのがあります。これは対象物を様々な角度から撮影。カメラ100台ぐらいで100ヵ所ぐらいから撮ります。次にボリュメトリックビデオという手法ですね。これも様々な方向からカメラで撮ってポリゴン化したデータから3DCGを作ります、360度全方向の映像を生成できますが視点の移動はできません。最後に出てきたのがポリゴン化せずにいきなり3D化するNeRF(ナーフ)です。好きな視点から対象物を見られます。これは完全に実用化されていて2023年にアメリカのマクドナルドがTVCMに使って有名になりました。見た人はフォトグラメトリだと思ったのですが、実はポリゴン化してません。1台のカメラでいろいろなアングルで撮影したものをAIがピクセル補完しながら復元しています。また、スマホにSNOWとか顔を変えるアプリがありますよね。あれのプロ用の全身版みたいなものが出てきて、そろそろグリーンバックのクロマキー合成を卒業できるかもしれません」これらのツールは、まだ過渡期にあるが、我々プロも補完的な部分から取り入れていくだろう小畑さんは語る。

生成IAを使ったファッション用の3D画像生成について解説する小畑さん

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