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あなたは他人のネガティブな感情をキャッチして苦しくなったり、ちょっとしたことでも落ち込んでしまったりして、苦しくなることはありませんか?
感受性が強すぎると、周囲の刺激に敏感に反応します。そこで今回は、感受性が強すぎる人の特徴や長所と短所について解説します。また、感受性が強すぎる人が生きづらさを軽減するための心の処方箋も紹介します。
「感受性が強い」とは?
感受性とは、外界からの刺激を深く感じ取り、受け取れる能力のことをいいます。環境や状況の微妙な変化に気付いたり、他人の気持ちを敏感に感じ取ったりする人は、感受性が強い人だといわれます。
景色に感動するなど、人生を豊かにする面がある一方で、外側からの刺激に敏感で影響されやすいため、精神的な疲れやストレスを感じやすくなることも。感受性が強すぎると、他人の喜怒哀楽を敏感にキャッチして苦しいと悩んでしまう人も多いようです。
感受性が強すぎる人の特徴
感受性が強すぎる人にはどういった特徴があるのでしょうか。見ていきましょう。
■特徴1.他人の気持ちに敏感
感受性が強すぎる人は、他人のささいな表情の変化や声のトーンなどから、相手が何を感じているのか敏感に察知するのが特徴です。配慮のある行動ができる一方で、ネガティブな感情に引きずられやすい面も。場の空気を読みすぎる傾向もあるでしょう。
■特徴2.涙もろい
感受性が強すぎる人は涙もろいのが特徴です。他人の感情や苦しみに共感しやすく、感情が揺さぶられて泣いてしまうことも。映画やテレビなどを見て登場人物に感情移入して、涙を流す人も多いようです。
■特徴3.独特の感性を持っている
感受性が強すぎる人は、多くの刺激を受け取っていることで独特の感性を持っていると言われています。人とは違う創造的なアイデアや豊かな表現力の持ち主で、文章や作品などのクリエイティブな分野で発揮しやすいのも特徴です。
■特徴4.感情のアップダウンが激しい
感受性が強すぎる人は、他人の気持ちを敏感に受け取りすぎて、ちょっとしたことがきっかけで落ち込んでしまうなど、アップダウンが激しいのが特徴です。自分の感情の振れ幅の大きさに振り回されて疲れてしまう人も多いです。
感受性が強い人の長所と短所
■長所1.人の気持ちを汲み取るのが上手
感受性が強い人は、周りの変化を敏感に察知するため、人の気持ちを汲み取るのが上手です。
その人が何をして欲しいかが手に取るように分かるため、配慮ある行動を取ることができるでしょう。
■長所2.何気ない日常から幸せを感じられる
感受性が強い人は、何気ない日常から心が動く出来事を見つけるのが上手です。ふと見上げた空が青く澄みきっていて、明るく幸せな気分で仕事に向かうことができるなど、小さなことからも感動を味わえる力があるのです。
■長所3.表現力が豊か
感受性が強い人は、独自の視点や感性を持っており、表現力が豊かです。独自のクリエイティブなアイデアがよく浮かぶこともあり、芸術や創造的な分野において作品を生み出す原動力になります。
■短所1.些細なことでも傷付きやすい
感受性が強い人は、否定的なコメントを受けると深く傷つき、長い間引きずる傾向があります。ちょっとした出来事や言葉にも過剰に反応してしまうため、感情のアップダウンで疲れやすい傾向があります。
■短所2.ストレスを溜め込みやすい
感受性が豊かな人は、他人を不快にさせたくないという思いから、自分が感じている気持ちや感情に蓋をする傾向があります。人といると気を使って、ありのままの自分を表現できないため、ストレスを溜め込みやすいでしょう。
■短所3.周りに流されやすい
感受性が豊かな人は、場の空気を読みすぎてしまうため、周りに流されやすい傾向があります。自分の希望を伝えることができなかったり、NOを言うことが苦手だったりします。
感受性が強すぎる人が生きづらさを軽減する心の処方箋
感受性が強すぎる人が自分の特性を受け入れ、生きづらさを軽減していくための方法を紹介します。
■方法1.感受性が強い自分を受け入れる
感じやすい自分が嫌で、変えたいと思うこともあるかもしれませんが、感受性が強い自分を受け入れていくことが、生きづらさを軽減するための大切な一歩になります。感受性の強さには長所も短所もあることを理解し、自分に合った環境や対人関係を選んでいこうと意識を切り替えましょう。
■方法2. 一人のリラックス時間を持つ
感受性が強すぎる人はストレスを感じやすいので、意識的に一人のリラックス時間を持つようにしましょう。ヨガや瞑想をしたり、あこがれの人やもの、なりたい未来などについて、想像をめぐらせたりするのもいいでしょう。
■方法3.自分と他人の境界線を強くする
自分と他人の境界線を強くして、相手の問題とは適切な距離感を保ち、自分を守ることが大切です。感受性が強すぎる人は共感力が高いので、他人のネガティブな感情が伝染しやすい傾向があります。不機嫌な人がいても、「自分のせいなのかな」と思い過ぎないようにしましょう。
■方法4.創造的な趣味を持つ
感受性が強すぎる人は、内面の豊かさを、安全に自由に表現できるような創造的な趣味を見つけるのがおすすめです。絵を描いたり、詩やブログを書いたりするのも良い方法です。音楽や芸術などの活動を通じて自分を表現していくのも、心が満たされるでしょう。
■方法5.感受性の強さを力に変える
感受性が強すぎると、生きづらさを感じてしまうこともあるかもしれませんが、本来、感受性の強さは何気ない日常の中から幸せを感じられる素晴らしい才能です。豊かな感性の持つプラス面に注目し、自分に合った環境や対人関係を選んでいきましょう。
文/高見 綾
心理カウンセラー|“質上げ女子”のお悩み相談。カウンセラー養成コースで豊富な臨床経験を積み、心の世界で学んだことを現実に活かすアプローチに高い評価をいただく。相談数3千超。著書は「ゆずらない力」(すばる舎)。