就きたい職業は「会社員」、後輩へのアドバイスは「勉強は早めに始めよう!」
受験生に将来就きたい職業を質問したところ最も多い回答は、「会社員」であった。
より具体的な業界・就職先を回答した受験生もいましたが、現時点では大きなくくりで会社員として働くことをイメージしている受験生が多いようだ。3番目に多かったのは「公務員」。
具体的な職業名としては「教員」「看護師」「研究職」「医者」「薬剤師」が上位に見られた。「エンジニア」が上位に見られたのは、現在ならではのトレンドと考えられる。
最後に大学受験に臨む高校生たちにアドバイスを自由記述で回答を求めたところ、たくさんのメッセージが寄せられたので、3つのジャンルのメッセージを紹介しよう。
1. 勉強は早めに始めよう!
・「早めに受験勉強を本格化させるか、毎時間の授業を寝ないでしっかり受けて授業内で理解することが大切だと思います。また、私の場合は一緒に勉強する友達のおかげでやる気を出すことができました」
・「早め早めがほんとに大事。やらんといかんかなーって思ったら5分だけやってみるのが絶対良い。あとでしんどいのは自分。他人事だと思わないで」
・「早めから始めないと後で後悔します。しんどいけど地道に努力すれば成果はきっと出てきます。がんばれ!」
・「早めに自分の行きたい学校について調べること、少しでも短くても良いから勉強習慣をつけておくこと‼︎」
2. 諦めないことが大事!
・「諦めそうになっても粘り強く続ければ必ず夢は叶います!!応援しています」
・「諦めないで自分の目標に向かって勉強していれば、努力が実るはずです!」
・「諦めないことが大切!だらけてしまう日も人間だからあるかもしれないけど、自分を責めすぎずにやれることをやる!」
・「諦めないで初心を貫くことが大事です!」
3. 自分の信じる道を進め!
・「自分に合った受験方法を見つけて真っ直ぐ信じて継続して勉強してください。努力しないと後悔します。みんな何かしら頑張ってます」
・「自分を信じて努力すれば、自分を誇りに思えるときが来ます。諦めないで頑張ってください」
・「早めに進路は決めて、しっかり調べておくこと。自分を信じていればきっと結果がきちんと出る」
・「自分が今まで勉強してきた姿を信じて力を出し切れば、絶対合格は勝ち取れます!頑張ってください!」
調査概要
調査対象: 2023年度に大学受験をした全国の「Studyplus」ユーザー
回答者: 1,608名
調査方法: 学習管理アプリ「Studyplus」の「達成報告」機能で大学合格を報告したユーザーを対象にアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。
調査時期: 2023年11月30日~2024年2月20日
関連情報
https://www.studyplus.jp/
構成/Ara
プログラミング脳が育つ暗算ドリルを開発した医師が「AIの開発には数学が不可欠」と断言する理由
「VUCA」というビジネス用語がある。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を指す英単語の頭文字をとった造語で、AIなどの社会実装によってビジネス環境が大きく変化していることを示す。この予測困難な社会の到来を見据えて2020年3月、文部科学省は学習指導要領「生きる力」を公示。これを機に、中学受験算数の難化が囁かれるようになった。
中学受験は、受験者数が増加傾向にあるなど、競争激化の渦中にあるもののひとつだ。そして高まる受験熱は、新たなトレンドを生んだ。2ケタ同士のかけ算で使える、暗算ドリルが続々登場しているのだ。
そんな数ある暗算ドリルのなかで大きな話題を呼んでいるのが、小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』である。
『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』
岩波邦明・著
『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、この本で初出となる「あゆみ算」を扱っている。
「あゆみ算」とは、最先端のAIを学ぶ現役スタンフォード生でもある岩波邦明医師が独自に考案した画期的な暗算法のこと。
東京大学医学部在学中に開発・出版し、累計発行部数66万部のベストセラーを誇る『岩波メソッド ゴースト暗算』から、およそ12年の歳月を経て開発した最新メソッドだ。
最新メソッド「あゆみ算」では、脳のワーキングメモリに着目している。計算する際に頭の中で扱う数字の数を減らすことで、2ケタ×2ケタの暗算を簡便化。筆算よりも速くかつ正確に2ケタ同士のかけ算が暗算できるだけでなく、「最短の工程で暗算できるから、誰でも簡単にマスターできる」「問題を解くたびに情報処理能力(プログラミング脳)がグングン育つ」など、さまざまなメリットがあるという。
どうして岩波医師は新たな暗算メソッドを開発したのか? そのきっかけは、スタンフォード大の大学院コースで最先端のAIを学ぶ中で「AI開発に数学が不可欠」という確信を得たことにあると話す。
スタンフォード大学で医療用AIの開発に挑む
岩波邦明さん/医師・現役スタンフォード生。1987年生まれ。東京大学医学部卒。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。
――岩波先生は現在、スタンフォード大学でAIの勉強をしています。医師でありながらAIを学ぶ理由をお聞かせください。
2022年11月、オープンAI社が生成AIのChatGPTを公開し、世界中に衝撃を与えました。私も衝撃を受けたひとりで、大きな衝撃を受けたと同時に、生成AIの世界に興味が湧いたのです。
翌年2月頃からプログラム言語やAIの勉強を始め、現在はスタンフォード生として大学院コースを受講しています。
――最新のAIについて勉強するなかで、気づきがあったそうですね。
はい。生成AIは100%数学でできていると言っても過言ではない。そんな確信を得ました。高校数学の分野でいうと、微分や確率、ベクトルですね。数学が生成AI開発の根幹部を支えているのです。
「数学を勉強しても将来、何の役にも立たない」という言葉をよく聞きますが、数学は世界の最前線を切り開くために必須な知識だと改めて気づきました。
――「生成AIが数学でできている」とはどういうことでしょうか?
例えば、ChatGPTはどうやって回答を導き出すのでしょうか。
「今日の天気は?」という質問に、天気に対応する言葉群から答えを選んでいると考える人は多いと思いますが、実際は違います。
確かに昔はそのようなプログラムだったこともあります。しかし現在の生成AIは、数式によって確率的に最も正しい〝らしい〞ものを選んでいるのです。
開発のステージでは、この回答の精度を向上させるために、微分を用いて数十億、多いときには数千億ものパラメーターを調整しているのです。この調整によって、いわゆるAIの賢さが決まります。
――数式で導き出すということは生成AIに学習させる段階で、数字で学習させるのでしょうか?
そのとおりです。生成AIのひとつであるChatGPTは〝言語〞ではなく言語を〝数字〞に置き換えてデータを蓄積します。そのおかげで生成AIは、それぞれの言語モデルを習得させる必要がなくなります。ChatGPTが英語だけでなく日本語やほかの言語でも高い性
能を発揮できるのは、それが理由のひとつだと考えられます。
――先生はAIを勉強した先に、どのようなビジョンを思い描いているのでしょうか?
医療用の生成AIを開発したいと思っています。例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。
『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、2ケタ同士のかけ算全8100パターンに対応する新しい暗算法「あゆみ算」ほか、6つの暗算法「ラッキーあゆみ算」を収録している。