近年、労働人口の減少が進み、多様な人材の活用に注目が集まっている。そこでロバート・ウォルターズ・ジャパンは、多様な人材の活用がどのくらい拡大しているかについて、考察すべく「シニア層の雇用」についての動向を発表した。
増える50歳以上の転職、60歳以上では非正規雇用において顕著な増加傾向が見られる
ロバート・ウォルターズ・ジャパンが2019年から行っている調査では、同社を通して正規雇用の職に就いた50歳代以上の割合は、2019年は11%、2023年は16%と、年々増加傾向にあることがわかる。
■正規雇用:50歳以上
非正規雇用に着目すると、同社を通して非正規雇用の職に就いた60歳代以上の割合は、2019年に数パーセントとだったものが、2023年には10%と飛躍的に増加していることがわかった。
■非正規雇用:60歳以上
60歳代以上の非正規雇用では経験やスキルを活かした職務に就く人が多い
60歳代以上の求職者が非正規雇用として採用に至った主な職種例は、以下のように多岐に渡っており、経験やスキルを活かして職を得ている60歳代が多いことが伺える。
同社マネージング・ディレクター東京のラチャナ・ラトラは次のように述べている。「今後の人材不足に対処していくには、多様な人材を労働力として考えていくことが重要です。
50代の正規雇用と60代の非正規雇用で転職実績の割合が上がってきているのは、シニア世代も重要な労働力として求められている証拠です。
ただ、60代の非正規雇用の割合増加については、正規雇用を諦めた場合と自ら非正規雇用を選択した場合とが混在しているため、結果だけを見て一概に理由を判断するのは難しいです」
上記に述べられているように、50歳代、60歳代の人材需要が高まってきているのは明らかだ。今後、シニア層の人材活用が多くの企業の人材不足解消の一端を担っていくと考えられる。
関連情報
https://www.robertwalters.co.jp/
構成/Ara