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厳しい非難もあった二足のわらじ、それでも勝ち続けるMリーガー岡田紗佳さんの素顔と強さの秘密

2024.03.30

今、プロ麻雀リーグ戦のMリーグと芸能界の二つの世界で大活躍中の岡田紗佳さん。女流プロ麻雀日本シリーズ2023の優勝者でその前年には国士無双13面待ちを成就させた実力派であると同時に、役満ボディの異名を持つ美貌の持ち主でもある。

今回は岡田さんの素顔と強さの秘訣について、深掘りしてみた。

ひたすら勉強の小中学校

おかぴーこと岡田紗佳さんは1994年東京生まれ。母親は中国人で6歳から12歳まで上海にいる祖母の家で暮らしていた。中国語の勉強のためとはいえ、いきなり親元を離れて祖母と異国で暮らすのは、6歳の少女にはかなりハードな体験だったはず。岡田さん自身、「インタビューでもよく聞かれるのですが、実はあまり記憶がありません。正確に言えば当時の出来事を思い出すのを脳が拒否している状態です」とこのほど発刊した「岡田紗佳1stフォトエッセイ おかぴーす!今日も私は運がいい」(KADOKAWA発刊、定価2000円)でも正直に語っている。

上海で通学していたのは国内トップクラスの進学校。特に国語、算数、英語に重点を置く方針で、体育や理科の授業が、いきなり算数や国語に変更されることも。放課後も自習の時間があり、教室で宿題をした後に帰宅する。自宅ではさらに夜10時まではみっちり勉強という毎日だった。

一緒に暮らしていた祖母も厳格で、ポテトチップは一日5枚、アニメも一日30分、ゲームは週末の2時間だけと決められていた。帰国後、母親と暮らしながら日本の中学校へ進学した後も、小学校から続いた猛勉強の習慣は続き、青山学院高等部に進学した。

将来の夢を叶えるために難関高校受験

がむしゃらに勉強を続けていた岡田さんは帰国後、ファッションモデルやタレント活動などの芸能活動にあこがれるようになる。そこで、表参道に近い青山学院高等部に進学すれば、スカウトされる機会が増えるのではないかと考えた。父親の「受かるわけないだろう」という言葉に発奮して、携帯電話を解約するなど、あらゆる誘惑を断って猛勉強し、合格を勝ち取った。

難関高校に合格した後も、大学の希望する学科に進学するためには、内申点をあげなければならない。高校3年の夏に事務所にスカウトされ、non-noモデルオーディションでグランプリを獲得後は、本格的にモデルの仕事が入ってくる。少ない時間で効率的に勉強するために生み出したのが独自の「ノートをまとめない、清書しない」という勉強法だった。少しずつ進化させて、大学時代はいっさいノートを取らず、授業後に黒板をスマホで撮影して、その内容を基にパソコンで自作の穴埋め問題を作って解くという勉強法で、留年することなく、卒業した。

こうした自作の穴埋め問題を作成しながら、「自分の頭で考えて、自分で答えを導き出す」という勉強法は、麻雀のプロ検定を受験する際にも役立ったと言う。独自に編み出した勉強法はもちろんだが、勉強のためにずっと努力を続けてきた。努力は岡田さんを語る時の大きなキーワードになっていて、同じMリーガーの白鳥翔さんも、新刊書で岡田さんを努力の人と称している。努力を厭わない岡田さんだからこそ、Mリーグの厳しい世界で通用する精神力や集中力が身についたのだろう。

特に上海時代の厳しい勉強体験については、岡田さん自身も「この時期があったからこそ、中国語も話せるようになったし、勉強や麻雀に向き合う集中力も培われたのだと思います」と語っている。

麻雀はモデル待機時間の暇つぶし

中国で子ども時代を過ごした岡田さん。麻雀のMリーグに入るのはまさに運命、かと思いきや、「小さい頃、私も大人たちに混ざって、麻雀をしていたようです。ようです、というのは、麻雀をしている写真は残っているものの、その頃の様子をあまり覚えていないので」と言う。

Mリーグ大活躍の現在の姿からは、幼い頃より麻雀の英才教育を受けていたような印象を受けるが、12歳で日本に帰国してからは麻雀をする機会もなくルールもすっかり忘れていた。再びマージャンを始めたのはモデルの仕事をするようになってからだった。

青山学院大学4年生で雑誌non-noのモデルの仕事をしていた時、仲間たちの間で麻雀アプリが流行した。「モデルのお仕事って、実は待ち時間が長いんです。雑誌の撮影では、他のモデルさんが撮影している間ずっと待っているのはもちろんのこと、ファッションショーでは自分の出番が来るまで楽屋で6時間も待機、なんてこともめずらしくありませんでした」。

暇つぶしに始めたアプリがきっかけで、麻雀を再開するようになった。さらに大学対抗麻雀駅伝in箱根というTV番組に出演したことがきっかけで、プロの道を歩むことになる。

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