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「化けの皮が剥がれる」は、隠していた真相が発覚し、本性が見えたことを指すことわざだ。シンプルではあるものの、使い方を知らなければ誤用に繋がりかねない。例えば第三者が使うのが適切で、自分から活用することわざではないからだ。
本記事ではそんな「化けの皮が剥がれる」の意味や似たことわざとの違い、そのほか使い方や例文などを解説していく。理解を深め、実際に活用できるレベルへと高めていこう。
「化けの皮が剥がれる」とは?
「化けの皮が剥がれる」とは、隠し通していた事実が明るみになり、本性がバレるというマイナスな意味合いを持つことわざだ。
■意味
「化けの皮が剥がれる」は以下の意味を持っている。
真相や正体などを包み隠している、いつわりの外見。「—がはがれる」 |
ここでいう真相や正体の具体例としては、「腹黒い性格」や「素行の悪さ」などが挙げられる。
人の本性が垣間見えた時などに「あの人の化けの皮がはがれた!」と表現するのが一般的だ。普段は外面が良い人に対して、期待外れのことが発生した時に使われることが多いだろう。
■由来
そもそも「化けの皮」は真相や素性、秘密などを包み隠している外見のことを指す。
従って、それが剥がれるということは、自ずとそれらが表に出ることの意味になる。
「化けの皮が剥がれる」は、何かエピソードに由来した言葉ではないが、「化けの皮」という元の単語を活用して生まれた表現であることがわかる。
「化けの皮が剥がれる」の使い方
「化けの皮が剥がれる」は、人が包み隠している事柄だと何にでも適用できる。
■例文
・スキャンダルの報道から開かれた記者会見。彼の化けの皮が剥がれた形になった。
・誠実な人間だと思っていたが、裏であんなことをしていたなんて。化けの皮が剥がれたね。
良い人だと思っていた相手が、期待外れの言動を見せたり、実は悪い一面を持っていたり。そんな様子を表現する際に使えるだ。
「化けの皮が剥がれる」の類義語
「化けの皮が剥がれる」には数種の類義語がある。剥がれると同じ字を使った「鍍金が剥げる」や「尻が割れる」について見ていこう。
■鍍金が剥げる
鍍金が剥げる(めっきがはげる)は、取り繕うことができなくなって、本性が露見されることを意味する。
「化けの皮が剥がれる」と「鍍金が剥げる」は、どちらも悪事が背景にあるのが特徴といえる。「人当たりの良かった彼女の鍍金がとうとう剥がれた」などの使い方をしてみよう。
■尻が割れる
「尻が割れる」は、隠しごとや悪事が露呈されることを意味する。
ちなみに、「割れる」には露呈されることのニュアンスがあり、「そこが割れる」や「星が割れる」といった表現にも使われる。
「そこが割れる」は、ストーリーの結末や真の目的などを、相手に見破られることを指す。また、「星が割れる」は、犯人がわかった時などに使われる。刑事ドラマやサスペンスドラマの台詞で「星が割れた」と刑事が話すシーンを見たことはないだろうか。
追及時や疑いをかける時に最適な「化けの皮が剥がれる」
「化けの皮が剥がれる」は述べたように、真相・本性が他者に見抜かれ、本来の姿の露見を指すことわざである。
疑いがあった相手の本性が垣間見えた時などに使える表現なので、日常生活でもぜひ活用してみてほしい。
文/shiro