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仕事をやめたいと思う理由TOP3、3位やりがいが感じられない、2位職場の人間関係が悪い、1位は?

2024.03.27

総務省統計局の労働力調査によると、2023年平均の就業者数は6,738万人であり、そのうち328万人が転職をしていたことがわかった※。4.8%の人が、会社をやめて他社に転職したということになる。

しかしながら、退職したいと思えば誰もが退職できるわけではなく、行動に移せずに悩んでいる人も少なくない。

そこでアシロは、労働問題の相談・対応を得意とする弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ労働問題」にて、18歳~49歳の男女2,510人を対象に、退職に関するアンケート調査を行ったので、結果をお伝えしよう。

6割以上が仕事をやめたいと思うも、行動に移すのは3割弱に留まる。退職に向けて行動できない理由の1位は「経済的な不安」

はじめに「仕事をやめたいと思ったことがありますか?」と質問したところ、1,622人が「ある」と答えた。実に全体の64.6%が仕事をやめたいと思ったことがあることが判明。

続いて仕事をやめたいと思ったことがあると回答した人に「退職に向けて実際に行動していますか?」と質問したところ、「はい」と回答した人は28.4%に留まり、71.6%は退職に向けた行動がとれていないようだ。

退職に向けて行動をしていないと回答した1,161人に対して、その理由を伺ったところ、「経済的な不安があるから」が最多となり、回答件数は半数以上の615件にのぼった。

また「次の仕事が見つかるか不安だから」「転職先でうまく行くかわからないから」「新しい環境・人間関係に慣れるのが大変だから」といった、退職後の環境に対する不安が合計で799件となり、退職や転職に対して慎重であることがわかる。

一方で「やめると言いづらいから」や「同じ部署の人に申し訳ないから」といった、現職への引け目から退職を踏みとどまってしまう人もいるようだ。

仕事をやめたい理由の1位は「給与が少ないから」

仕事をやめたいと思ったことがあると回答した1,622人に対して「仕事をやめたい理由はなんですか?」と質問したところ「給与が少ないから」と回答した人は801人となり、2位の「職場の人間関係が悪いから」の543人と比較して1.47倍となった。

一方で、「やりがいが感じられないから」、「仕事が多過ぎる/ノルマがきついから」など、業務そのものに対する不満を理由に挙げている人は合計で855人となり、報酬・評価や人間関係、業務の内容や将来への不安など、さまざまな理由で仕事をやめたいと思う人がいるようだ。

また回答の対象者が1,622人であるのに対して、本質問は複数回答が可能であるため、合計で4,209件の回答が寄せられていたので、実に1人あたり平均して3.6件の”退職をしたい理由や悩み”があることがわかった。

仕事をやめたいと思ったことがあると回答した1,622人に対して、「仕事をやめたいことを誰かに相談しましたか?」と質問したところ、「誰にも相談していない」と回答した人は778人にのぼり、全体の47.8%が、独りで悩んでいることが判明。

一方で、「転職エージェント」へ相談することにより、退職するための具体的な行動をとっている人も一定数いるようだ。

退職代行サービスの認知度は半数以下だが約7割が肯定的

本アンケート調査の対象者2,510人に対して、会社と直接やりとりをせずに退職を申し出ることができる「退職代行サービス」について知っているか質問したところ、「はい」と回答した人は41.0%に留まり、認知度は半数以下に留まった。

続いて退職代行サービスを知っていると回答した1,028人に対して、「退職代行サービスを利用する人をどう思いますか?」と質問したところ、「積極的に使ってもよいと思う」、「場合によっては使ってもよいと思う」と回答した人は71.9%となり、肯定的な考えの人が多いようだ。

■退職代行に対する良いイメージ

・相手が悪質な会社や職場の場合は、利用していいと思います。(42歳/男性)
・退職の撤回を強要される可能性があるとか、仕事が原因で心身ともに疲弊してしまったなど、自分自身で対処できない時には利用してもいいと思う。(34歳/女性)
・直接退職も申出せないほど追い込まれている職場では利用すべきだと思う。(29歳/男性)
・退職させないように職場からの威圧などがあれば知識がある第三者の介入は有効だと思う(35歳/女性)
・退職したいけど出来ない状態や妨害に合う方へのセイフティーネット。(36歳/男性)
・ブラック企業から逃れる時に、会社側と煩雑な手続きを経ずに即退職できる。(39歳/男性)
・退職するときの気まずさを感じてストレスになるくらいなら、使うのは精神衛生上いいと思う。(29歳/女性)

■退職代行に対する悪いイメージ

・突然退職されたら、残りの従業員の負担が増えるので大変だと思う。(23歳/女性)
・利用料金が大なり小なりかかる。(34歳/男性)
・気軽に辞める、自分勝手な理由で辞める、相談もなしにいきなり辞めるなどなんのアクションも会社に起こさず辞める人が安易に使うのはイメージが悪くなる。(35歳/女性)
・必要な意思疎通が図られない可能性がある。(42歳/男性)
・本来自分で言うべきだと思うが、そういったサービスを使わざるを得ない会社の体質、環境を経営者は考えるべきだと思う。(47歳/男性)
・急に退職となると、引継ぎも出来ない状況になることが多いと思うので迷惑をかける(49歳/女性)

まとめ

さまざまな価値観の人同士が組織内で仕事に取り組む以上、悩みや不満から、退職したいと思うことがあるのは自然なことであり、それ自体は決して悪いことではない。

ただし、必ずしも悩みや不満に対して向き合い続けることが良いといわけではなく、自身の状況やキャリア、場合によっては健康状態を鑑みて、正しい選択をすべきだ。

職場環境によっては退職を申し出ることが難しい場合もあるため、必要に応じて退職代行サービスや労働問題の相談を受け付けている弁護士、行政の専門機関の窓口への相談も検討したほうが良いかもしれない。

調査概要
調査対象: 18歳~49歳の2,510人
年齢割合:10代(10%)20代(30%)30代(30%)40代(30%)
調査方法: Freeasyを用いたインターネットリサーチ
調査日: 2024年2月27日(火)~2024年2月29日(木)
出典:ベンナビ労働問題
2023年 労働力調査|政府統計の総合窓口 e-Stat

出典元
https://roudou-pro.com/columns/566/

構成/Ara

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