「船頭多くして船山に上る」の対義語
続いて、「船頭多くして船山に上る」の対義語を3つ解説していく。
■三人寄れば文殊の知恵
代表的な対義語といえば、「三人寄れば文殊の知恵」だ。「凡人であっても3人集まれば、素晴らしいアイデアが浮かぶ」といった意味を持つ。複数人いるからこそ悪い結果を招く「船頭多くして船山に上る」とは、真逆の意味と取れるだろう。
■餅は餅屋
「餅は餅屋」とは、それぞれの専門家に任せるべきといった意味を持つことわざである。餅は餅屋に任せるのが一番といった状況から派生していて、専門外のことには口出ししない方が良いことを説いている。
■片手で錐は揉まれぬ
指揮官が複数にわたるために失敗する「船頭多くして船山に上る」に対し、協力すれば成功するといった意味を持つことわざが「片手で錐は揉まれぬ」である。錐を片手で揉めないことにかけて、一人では成し得ないことがあるということを意味している。
「船頭多くして船山に上る」のことわざをビジネスの教訓に
「船頭多くして船山に上る」とは、指揮官やリーダーが多すぎるためにまとまらず、予想外の方向に進んでしまうことを意味することわざだ。
上の立場の者が多いほど良い結果が得られそうであるが、実は大きなトラブルを秘めていることを示している。ビジネスシーンでは教訓となる言葉でもあるため、意味や類義語を正しく使えるようにしておこう。
文/shiro