4月1日はご存じエイプリルフール。
近年日本では、大手企業がSNSなどを介してユニークなジョークやウソ企画を発表するイベントと化している。
そこで本記事では、2024年のエイプリルフールを目前に、2023年に展開し話題になった企業SNSのエイプリルフール企画をいくつか紹介する。その後の反響やフォロワー数の変化について「中の人」に伺ったお話もあるので参考にしてもらいたい。
エイプリルフール恒例、大手企業の “嘘” 企画とは?
実はエイプリルフールの起源や発祥国は現代も謎のままだ。
なぜか世界的に「嘘をついてもいい日」として知られているが、ついていいのは人を楽しませる嘘だけだ。誰かが傷つく恐れのある嘘、損害が起こるかもしれない嘘、不安や恐怖を感じさせる嘘など、聞いた人を不快な気分にさせる内容ではないことが大前提になっている。
エイプリルフールをイベントとして楽しむ文化があるのは日本だけではない。アメリカやヨーロッパ諸国などではむしろ、日本よりスケールの大きい “嘘” が恒例になっている。
毎年4月1日には名だたる企業がフェイクニュースを投下し、世間の話題を席巻しているのだ。
【海外企業のエイプリルフール “嘘” 企画例】
● チューリップと会話ができるスマートAIシステム(2019年:米Google)
● マックシェイク味のナゲット用ミルクシェイクソース(2019年:米マクドナルド)
● スパゲッティのなる木から大量のスパゲッティを収穫(1957年:英BBC)
● スマホで現金を引き出してその場で印刷できるアプリ(2018年:米PayPal)
● パーク内のフードを耳に入れて持ち歩けるカチューシャ「スニアーズ」(2019:米ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート)
● 読んだ後に食べられるニュースペーパー(2011年:英Metro) など
なかには戦略として計画的且つ本格的に取り組む企業も少なくない。単純に楽しんでもらうことはもちろんだが、エイプリルフールの企画をきっかけに自社のファンを増やしたり、顧客との関係を深めてブランドイメージを強化する目的もある。
エイプリルフールで発表したフェイクニュースへの反響が大きすぎて、ジョークだったものが実際に商品化されてしまったような例もあるという。
ユーザーは「騙される」ことでこのイベントに参加できるし、企業側はプロモーションの一環として注目を集めることができる。もはや恒例になっているエイプリルフールの “嘘” 企画は、企業と顧客との貴重なコミュニケーションの場になっているのだ。