ドクタートラストが運営するストレスチェック研究所より、男性の年齢別に高ストレス者率分布を分析したリポートが到着したので、概要をお伝えする。
これは2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、高ストレス者(E判定)となった3万1980人のデータをもとに、男性高ストレス者率の分布を算出したものだ。
高ストレス者率とは何か
ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調の予防やその気付きを促すこと、また、ストレスが高い人の状況把握やケアを通して職場環境改善に取り組むことを目的として制定され、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務づけられている。
高ストレス者率とは、実際に受検をした人の中で、高ストレス状態であると判定された人がどれくらいいるかを示した割合。
同社のストレスチェックは、個人のストレスレベルを5段階(A~E)で評価している。Aはストレスが最も低く、Eが最も高いと判定される。
図1
図1は、男性受検者全体(18歳から65歳)のストレス度合の分布。高ストレス者(E判定)率は、15.01%だった。以下では、上記のうち高ストレス者と判定された合計3万1980人のデータをもとに、年齢別の高ストレス者率分布を分析している。
■男性の高ストレス者率分布は30代後半が最も高く、60~65歳が最も低い
図2
図2は男性の過去4年分における年代別の高ストレス者率分布を示した表だ。
高ストレス者率が最も高かったのは、2019・20・21年度が「30代前半」、2022年度が「30代後半」だった。高ストレス者率は30代を中心に高くなる傾向があり、2023年度も同様の傾向となるかもしれない。
一方で、過去4年継続して同比率が最も低かったのは、「60~65歳」。2023年度でも60歳を過ぎると高ストレス者は著しく下がる傾向がみられる可能性がある。
■男性の年齢別に見た高ストレス者率は38歳が最も高く、65歳が最も低い
図3
図3は、2022年度の男性の年齢別高ストレス者率を示したグラフだ。
男性で高ストレス者率が最も高いのは、38歳(18.25%)で、39歳(18.16%)、45歳(17.86%)、36歳(17.85%)、35歳(17.77%)と続く。
一方で、同比率が最も低いのは65歳(5.60%)で、64歳(5.71%)、63歳(6.94%)、62歳(8.54%)、61歳(9.03%)の順になった。
さらに、26歳から55歳までは継続して高ストレス者率が平均よりも高いことがわかった。
調査結果まとめ
男性の年齢と高ストレス者率の関係性を調査した結果、高ストレス者率は26歳から55歳にかけて比較的高い水準を維持し、38歳が最も高い傾向が推察できた。
過去の4年分を見ても、30代になると、高ストレス者率が高くなる傾向があるようだ。一方、60歳を過ぎると同比率は著しく下がる傾向が明らかになった。
「令和4年 労働安全衛生調査」(厚生労働省)では、仕事や職業生活に関する強いストレスとして男性の回答率は、「仕事の量」が最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」、「仕事の質」だった。
また、2015年に発表された「五カ国マネジャー調査」(株式会社リクルートホールディングス)によると、標準の昇進年齢は課長38.6歳、部長44.0歳であり、業務量に限らず、昇進等による責任の増加も高ストレス者率が高まる主要因となるのかもしれない。
ストレスは昇進などのポジティブな出来事によっても高くなるので、日々のストレスへの気づきを高めることが大切になる。
調査概要
調査期間/2022年4月1日~2023年3月31日
調査対象/ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2022年度契約企業・団体の一部
有効受検者数/21万3057人
関連情報
https://www.stresscheck-dt.jp/stella/
構成/清水眞希
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