これからの夢、そして人生を変えた憧れの人への想い
1989年生まれ、今年35歳。慶應大学卒業後に一念発起で専門学校に進み、服作りを一から学んだ。ずっと好きだったファッションの道での成功を夢見て。
「最近思うことなんですが、花開かないかもしれないものでも常に全力で挑むことが大事だなと。当たり前なんですけど。ゴジラシューズも元々は国内の舞台挨拶用に制作させて頂きましたが、まさかアカデミー賞の舞台まで連れて行って頂けるなんて、正直想像だにしていませんでした。そんなこと絶対にしませんけど、もし僕がちょっとでも守りに入っていたら、今のこの状況はなかったかもしれない」
「だけど、これだけ話題になり、世界に自分の作品を届けられたのは、その先にどんな未来があるかわからなくても全力を出し切って作ったからだと思うんですよね。“人事を尽くして天命を待つ”、僕の人生はまさにそれです」
話題のゴジラシューズは、今年夏に100足程の増産分を再販予定。更にカラバリを変えた記念仕様の再受注生産も企画・検討中とのこと。
また、『ha | za | ma』ブランドの2ndラインからは4月初めに新作が発表される予定だという。松井さんが純粋に作りたかった服や靴に加え、アクセサリーなどあらゆるアイテムがお目見えする。
――これからの目標は?
「やっぱり、大好きなアニメやマンガとコラボしたいですね。また、世界進出も目指しながら、継続して影響を与えられる作品を作っていきたいです」
そして、個人的に大事な夢がもう一つあるようで…。
「かなり私的な話なんですが、昔からBUMP OF CHICKENさんの大ファンでいつか一緒にお仕事させていただけたら幸せだなと思ってて。元々、自分がブランドを立ち上げたきっかけもバンプさんだったんです」
「ボーカル&ギターの藤原基央さんが高校の頃に周囲が進学・就職を目指す中、『自分はそれが自然に考えられなかった、納得ができない部分があった』的なことをインタビューで語っていたのが印象的だったんです。僕も大学を出てそのまま就職がしたいのかと問われれば素直にそうは思えなかったので」
「自分が作ったもの、生み出したものが純粋に評価されて生きていくことに夢があると藤原さんの言葉で実感しました。だから、そんな憧れの方と最高の仕事ができることを目指してこれからも全力でやっていきたいですね」
取材協力
ha | za | ma 公式HP
ha | za | ma 公式インスタグラム
松井諒祐さんX
文/太田ポーシャ