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目上の人に使うなら「ご苦労様」と「お疲れ様」どっちが適切?意味の違いと正しい使い分け方

2024.04.15

「ご苦労様」と「お疲れ様」は、どちらも相手へのねぎらいや感謝を伝える表現です。しかし、意味やニュアンスの違いがあり、目上の人に対して使用する際に使い方が正しいのかどうか迷うこともあるのではないでしょうか。

この記事では、ご苦労様とお疲れ様の意味を解説しながら、使い分けのコツを紹介します。あわせて類語・言い換え表現も確認しましょう。

「ご苦労様」「お疲れ様」とは?意味や違いなどの基礎知識

「ご苦労様」や「お疲れ様」は、「ご苦労さま」「お疲れさま」と表現する場合もあります。これらの表現は、ビジネスシーンでもよく用いられている言葉です。どちらもねぎらいや感謝を伝える挨拶表現ですが、使う相手を選ぶ言葉でもあります。

はじめに、「ご苦労様」と「お疲れ様」の意味や使い分け方を確認しておきましょう。

■どちらも相手へのねぎらいや感謝を伝える挨拶表現

「ご苦労様」と「お疲れ様」は、どちらも相手へのねぎらいや感謝の気持ちを伝える挨拶表現です。

「ご苦労」とは、相手を敬い、その人の「苦労」をねぎらう言葉です。「ご苦労様」とは「ご苦労」を丁寧に表現した言葉で、相手の苦労や尽力に対して使います。

一方で、「お疲れ様」とは相手の「疲れ」をねぎらう言葉です。朝昼晩どのような時間であっても使える挨拶表現で、汎用性が高いといえます。

■「ご苦労様」と「お疲れ様」の違い・使い分け

どちらも相手へのねぎらいや感謝の気持ちが込められた言葉ですが、使うシーンによっては失礼にあたってしまうことがあります。

・「ご苦労様」は上の者が下の者をねぎらう言葉

「ご苦労様」は、一般的に上の者から下の者へねぎらいを伝える際の言葉です。ご苦労様の「労」という字は、「労る(いたわる)」や「労う(ねぎらう)」などで使われます。どちらも同等、または目下の人に対して使う表現です。

このような背景もあり、「ご苦労様」は目上の人に使わないほうが良い表現とされています。

・上司には「お疲れ様です」が適切

そのため、上司などに用いる場合には「お疲れ様です」と伝えると良いでしょう。

ただし、受け取る相手によっては、目下の人から「お疲れ様です」といわれることを失礼だと感じる人もいます。とくに年配の方ほど、目下の人からの「お疲れ様です」を失礼だと感じやすいようです。

また、ご苦労様の言い方や発言する人との関係性などによっては、上下関係がなくても受け取る人が「むかつく」と感じてしまうこともあります。使い方には注意しましょう。

■「ご苦労様」と「お疲れ様」の使い分けはいつから始まった?

「ご苦労様」と「お疲れ様」は、実はもともと現在の認識のように使い分けられていたわけではないそうです。特に、「ご苦労様」の使い方には、言葉の変遷がありました。

「ご苦労」という表現は、もともと目下の人が目上の人をねぎらう言葉として使われていました。浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」でも、目下の人から「御苦労千万」と挨拶しています。一方、家来の苦労をねぎらう時に使われていたのは「大儀であった」という表現です。

明治初期までは「ご苦労」と目下の人から挨拶していたようですが、明治時代ごろから軍隊などによる影響があり、目上の人から使うことが多くなったようです。その後、1980年以降に目上の人にいうのは失礼とされるようになっていったとされています。

また、目上の人に使う場合には「お疲れ様」のほうが適しているという認識は、2000年ごろに広まったようです。

「ご苦労様」と「お疲れ様」の使い方

では、「ご苦労様」と「お疲れ様」の使い方を簡単な例文で確認しておきましょう。

■例文

【「ご苦労様」の例文】

・今回のミーティングの進行、ご苦労様でした。

【「お疲れ様」の例文】

・お疲れ様です。お先に失礼します。
・お疲れ様です。本日もありがとうございました。

「ご苦労様」と「お疲れ様」を使う際、表現の仕方に大きな違いはありません。ただし、先述したように相手との関係性に合っているかどうかを理解して用いると良いでしょう。

なお、もしも会社に出入りしている業者に伝えたい場合には、「ご苦労様」と「お疲れ様」どちらを使っても問題ありません。とはいえ、「ご苦労様」は上から目線に聞こえてしまう場合もあるため、「お疲れ様です」が無難に聞こえるかもしれません。

■「お疲れ様です」も顧客には失礼に聞こえる場合がある

「お疲れ様です」は、目上の人に使用できる挨拶です。しかし、取引先や顧客などに使うには不適切な表現だとされています。

不適切な表現だとされる理由は、そもそもねぎらいの言葉を目下の人からかけるべきではないという考え方です。また、少し軽い印象があることもあって、身内にだけ使う言葉として浸透していることも理由にあります。

顧客など外部の人に挨拶する際は、「お世話になっております」などを使うと良いでしょう。

「ご苦労様」や「お疲れ様」と言い換え可能な表現とは?

「ご苦労様やお疲れ様は相手との関係性によって使えるかどうかが変わる言葉です。そのため、シーンに応じて使い分けられるように、言い換え可能な表現を確認しておきましょう。

ご苦労様やお疲れ様を用いる時に、ねぎらいの意味を込めて伝えたい場合と、挨拶として伝えたい場合などがあります。それぞれの意味で使える類語・言い換え表現を解説します。

■ねぎらいの意味を込めた類語・言い換え表現

ねぎらいの意味を込めた類語・言い換え表現は、以下のとおりです。

【例文】

・本日もご指導くださり、ありがとうございました。
・ゆっくりお休みください。

目上の人に対してねぎらいの言葉をかけたい場合には、「ありがとうございました」などの感謝の言葉を伝えると良いでしょう。

また、「お疲れ様でございました」とも言い換え可能です。「お疲れ様です」という意味のままで、目上の人に対してより適した表現にできます。ただし、表現として間違っていないものの、日本語としておかしいのではないかと感じる人もいることに注意しましょう。

■挨拶として用いる場合などの言い換え表現

ご苦労様とお疲れ様は、挨拶として用いる場合もあります。挨拶として用いる場合の言い換え表現は、時間帯に応じて「おはようございます」「こんにちは」などと使い分けましょう。

また、先に退社する際の挨拶として用いたい場合には、「お先に失礼いたします」と伝えます。メールの定型文の挨拶として「お疲れ様です」などと伝えたいならば、「いつもお世話になっております」などと言い換え可能です。

「ご苦労様」と「お疲れ様」を適切な場面で使おう

「ご苦労様」と「お疲れ様」は、使用するシーンによっては適切ではないと思われてしまう恐れがある言葉です。とくに「ご苦労様」は、目上の人に対して用いないようにすると良いでしょう。お疲れ様も、目上の人に対しては適切ではないと考える方がいます。

シーンに応じて「お世話になっております」などの言い換え表現に変更するなど、注意すべきポイントを理解し、正しく使いましょう。

構成/chihaya

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