目次
「光栄です」「光栄の至りです」という表現を耳にしたことはありませんか。
いずれもビジネスシーンでよく見られる表現ですが、どのような時に使うのか理解していないと、大げさな表現になってしまうかもしれません。
「光栄」の正しい使い方や言い換えの表現をご紹介するので、ぜひ参考にして「光栄」を使いこなしてみてください。
そもそも「光栄」の意味とは?
「光栄」とは、業績や行動を褒められたり、重要な役目を任されたりしたことに対して、名誉に思うことです。
・そのように褒めていただいて、光栄なことです。
・光栄にも、この記念すべき祭典の司会に任じられました。
などのように使います。
なお、類似する言葉として「栄光」が挙げられます。栄光とは、輝かしい誉れや大きな名誉のことです。光栄と似た意味で用いられることがあります。
・わがチームの歴史は、栄光と挫折の歴史だ。
・栄光の陰には、その何倍もの苦しみがあるはずだ。
類似する意味で用いられますが、「栄光なことに」や「栄光にも」というフレーズはあまり見かけません。パターンを覚えて、使い分けるようにしましょう。
参考:デジタル大辞泉
ビジネスシーンでの「光栄」の使い方
「光栄」は、業績や役目に関して使うため、ビジネスシーンでも用いられることが多い言葉です。よく使う言い回しを覚えておきましょう。
■光栄の至りです
至り(いたり)とは、ある物事が最高の状態に達していることや極み(きわみ)のことです。名誉に思う気持ちが極まった時に、「光栄の至りです」と表現できます。
・ご指名いただきありがとうございます。光栄の至りです。
・ご一緒にグリーンを回れるなんて……。光栄の至りです。
参考:デジタル大辞泉
■身に過ぎて光栄なことです
分不相応に評価されたり、重要な役目を任されたりした時は、「身に過ぎて光栄です」と表現できます。なお「身に過ぎる」は「身に余る」と同じで、処遇が自分の身分や業績と比べて良過ぎる時に使います。
・この度は素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございました。身に過ぎて光栄なことです。
・お声がけくださり、ありがとうございます。身に過ぎて光栄なことです。
参考:デジタル大辞泉
■身に余る光栄です
「身に余る」は、前述のとおり処遇が立場や業績と比べて良過ぎる時に使う言葉です。
・社内プロジェクトのメンバーに選ばれました。身に余る光栄です。頑張ります。
・本当にわたしが室長なのですか。身に余る光栄です。
なお、「身に余る」は、与えられた仕事や責任が自分の能力に比べて重すぎる時にも使われます。
・身に余る大役を果たせるのか不安です。
・身に余る責任です。引き受ける自信がありません。
「光栄」の類語・言い換え表現
光栄は、次の言葉で言い換えられることがあります。
・栄誉(えいよ)
・誉れ(ほまれ)
・声誉(せいよ)
それぞれのニュアンスの違いや使い方を見ていきましょう。
■栄誉(えいよ)
栄誉(えいよ)とは、輝かしい誉れのことです。
光栄は「誉れに思うこと」ですが、栄誉は誉れそのものを指します。また、光栄は評価されたり重要な役割を与えられたりする時に感じるものですが、栄誉はとくに感じる理由については限定されません。
・グランプリというこれ以上ない栄誉に浴した。
・この地域の代表として栄誉を担った。
参考:デジタル大辞泉
■誉れ(ほまれ)
誉れ(ほまれ)とは、誇りとするに足る事柄や、良いという評判を得ることです。名誉とも言い換えられることがあります。
・彼は秀才の誉れが高い。
・誉れある校名を汚すことがないよう、全力を尽くします。
参考:デジタル大辞泉
■声誉(せいよ)
声誉(せいよ)とは、良い評判や誉れ、名声のことです。栄誉や誉れと比べると使われるケースは少ないですが、覚えておくことで表現のバリエーションが増えます。
・彼の声誉は、業界以外の人々にも知られている。
・声誉を得たいと思って、仕事を頑張っているのではありません。
参考:デジタル大辞泉