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「メンター」にふさわしい人物の条件とは?

2024.04.19

メンター制度の導入により、社員の定着率向上や社内コミュニケーションの活性化を図る企業が増えています。

メンター制度への理解を深める一助として、メンターとはそもそも何なのか、メンター制度を設けるメリットや具体的な手順と共にチェックしていきましょう。

メンターの意味とは?

メンター制度を導入する企業が増える中で、メンターへの理解も深まっています。

一方で、「メンターについて、知っているようで実はよく知らない」という人も少なくありません。まずは、メンターの意味やOJTとの違いなど、メンターの基本情報から整理していきましょう。

■若手を成長させる相談員を指す

『メンター(Mentor)』は、古代ギリシャの詩人ホメロスが記した叙事詩『オデュッセイア』に登場する賢者、『メントール』を語源とする言葉です。

メントールが王の息子の教育係を任された人物であったことから、メンターには『助言者』『支援者』といった意味があり、転じて『若手を成長させる相談員』を意味するようになりました。メンターがサポートを与える側の人物であるのに対し、サポートを受ける側の人物を『メンティー(Mentee)』といいます。

企業におけるメンターは、新入社員・若手社員・転職者などの相談役のことです。業務上の問題はもちろんのこと、精神的なサポートも行ない、メンティーを多方面から支えつつ成長を促す役割を担っています。

■OJTとの違いは相談できる内容の幅

メンター制度と混同されやすい制度に、『職場内訓練』を意味する『OJT(On the Job Training)』があります。

メンター制度とOJTとの大きな違いは、相談できる内容の幅です。メンター制度の場合、相談内容は業務内容に限らず、人間関係やプライベートなど多岐にわたります。一方でOJTは、業務訓練に特化した制度のため、相談内容は業務にまつわる内容に限られています。

メンター制度では、対話を通じてメンティーが自ら答えを見つけ出せるようにメンターが誘導していきますが、OJTの場合では、必要な知識や技術を指導者が教えることを前提としています。

メンターを設ける目的とメリット

会社員たち

(出典) pixta.jp

企業が制度としてメンターを設けることにより、得られるメリットとはいったいどのようなものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

■社員同士のコミュニケーションが増える

企業がメンターを設けるメリットとしてまず挙げられるのが、社員同士のコミュニケーションが増えることです。

OJTの場合、業務に関する知識や技術の教育がメインの目的のため、指導役は直属の上司や先輩になりがちです。普段接する相手が指導者になるため、社内全体のコミュニケーション量には影響しません。

一方、メンター制度では、人間関係やプライベートの相談もする可能性があることから、直接的な上下関係のある人物は通常メンターから除外されます。他部署の先輩社員がメンターとなるケースが多いため、社内の横のつながりが増え、社内コミュニケーションが活性化しやすいのです。

■社員の定着率がアップする

社員の定着率が向上するのも、メンター制度を導入することで得られる大きなメリットの一つです。

新入社員・若手社員・転職者などの入社から間もない時期は、会社に十分になじめないこともあって、精神的に安定しにくい傾向があります。悩みや不安を1人で抱えたまま、退職を選んでしまうケースも少なくありません。

しかし、メンター制度によってこの時期の社員の精神面をケアできれば、会社になじみやすくなり、退職のリスクを抑えられます。

■メンター自身も成長できる

メンター制度によって成長できるのは、メンティー側だけではありません。メンティーの相談に乗り、共に考え、必要に応じて導いていく経験は、メンター自身の成長をも促します。

メンティーの抱える悩みを通じ、メンターは自身の過去を振り返ったり、自分自身の社会人としての価値やキャリアを見つめ直すきっかけを得られたりします。後輩のメンターとなって力を尽くす過程は、いわばメンター自身の学び直しの過程にほかなりません。メンティーだけでなく、メンター自身が大きく飛躍するチャンスにもなるのです。

メンターにふさわしいとされる人物

面談

(出典) pixta.jp

メンターは、入社から間もない社員をサポートする大切な役割を担う人物です。そんなメンターにふさわしいとされる人物像について、整理してきましょう。

■業務経験・実績が豊富である

メンターは、経験の浅い社員を導く役目を持っています。さまざまな悩みや疑問・不安の解消に貢献できるよう、一定の経験や実績を持つ人物であることが求められます。

なお、メンターに求められるのは、経験や実績だけではありません。メンターの役割は、あくまでもメンティーの気付きを促し、自ら成長していくよう導くことです。

一方的に教えるだけだったり、高圧的な態度になりがちだったりする人物は、メンターとして不向きです。知識と経験に加え、見守りつつ必要なサポートを提供できるパーソナリティも必要といえるでしょう。

■傾聴力と質問力がある

メンティーに気付きを与え、自ら問題を解決し成長していけるようサポートするメンターには、傾聴力と質問力も必要です。

経験の浅いメンティーの中には、抱えている不安の原因がどこにあるのかさえ分からない人もいます。こうしたケースでは、メンターがじっくりと話に耳を傾け、問題の本質に迫る的確な質問をすることが大切です。

裏を返すと、人の話を丁寧に傾聴したり、焦らずに相手の気付きを促すための質問をしたりすることが苦手なタイプの人は、優れたメンターになるのは難しいといえます。

■人材育成の重要性を知っている

メンターに求められる資質の中でも特に重要なのが、人材育成の重要性を知っていることです。

メンターの最終的な目的は、メンティーが一社員として会社になじみ、成長することです。この目的がブレてしまうと、適切なアドバイスや導きを与えられません。

また、人材育成を成功させるには、メンター側の「自社に貢献できる人材を育てたい」という積極性が不可欠です。人材育成の重要性を知り、やりがいを持って取り組めるタイプの人こそ、メンターに適した人物といえます。

メンタリングの手順について

2人の社員

(出典) pixta.jp

実際にメンタリングを行なうにあたっては、どのような手順で進めるのが正解なのでしょうか。具体的なステップを紹介します。

■メンティーの話に耳を傾ける

メンタリングは、まずメンティーの話に耳を傾けることから始まります。

メンティーが心の内をスムーズに打ち明けられるよう、面談の際にはお互いがリラックスできる場を選び、話しやすく聞きやすい環境を整えます。

メンティーの性格によっては、過剰に緊張してしまったり、「これは話してよいのだろうか」とためらったりするケースも見られるため、話しやすくなる声かけも意識しましょう。

「自分はあなたの話を聞く準備ができている」「何でも受け止める」という姿勢を見せることが大切です。

■話の内容をまとめて整理する

誰であれ、話しにくいことを口にするときは、聞いてくれている相手の反応が気になるものです。

メンティーが心に抱えている問題や不安を打ち明けてくれたなら、しっかりと聞いていることをそれとなく伝える意味で、都度話の内容をまとめて整理しましょう。

相手の話を要約し、理解が正しいかどうかを確認することは、メンティーの話に真剣に耳を傾け、問題の解決策を一緒に考えていることのアピールにもなります。

真面目に向き合っている姿勢が伝わることにより、メンティーはますますリラックスして話をしてくれるはずです。

■対話を繰り返し気付きを促す

メンタリングにおいて、主役はあくまでもメンティーであり、メンターの役割はメンティーのサポートです。

どんなに良い解決策が思い浮かんだとしても、メンティーが望まない限りアドバイスをするのは避けるのがベターです。

必要であれば、「あなたはどう思った?」「ほかの方法はあったと思う?」などの質問を通じてメンティーの気付きを促したり、メンティー自身も気付いていない本音を引き出したりします。

メンターからのアドバイスは基本的に相手に求められたときにとどめ、出しゃばらないスタンスでいることが大切です。

メンターを設定して業務やメンタルのケアを

オフィスの様子

(出典) pixta.jp

メンターは、若手を成長させる相談員のことで、新入社員・若手社員・転職者など、会社での経験が浅い社員の適応や成長を促す役割を担う人物です。

一見OJTと似ていますが、OJTがあくまでも業務を教える役割なのに対し、メンターは業務に加え人間関係やプライベートまでを相談対象とします。

メンターを設定することで、メンティーは精神的なサポートを受けられ、社内コミュニケーションも活性化します。メンティーのメンタルケアはもちろんのこと、職場環境を改善する効果も期待できるでしょう。

構成/編集部

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