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ビジネスシーンでよく聞く「形骸化」とは?企業が陥りがちな事例と対策

2024.05.14

誰しも一度は、ビジネスシーンで「形骸化」という言葉を耳にしたことがあるはず。

組織をより良くしていくため、社内ではさまざまな制度やルール、取り組みが導入されるが、目的を忘れてただ作業やかたちだけが残ってしまうことがある。「形骸化」とは、まさにそのような現象を指す言葉だ。

本記事では、形骸化の具体的な意味や対策について解説する。制度や取り組みが形骸化する例にも触れているので、身近で当てはまっていることがないかもチェックしてみよう。

形骸化の意味と読み方

形骸化とは、制度やルール、取り組みを導入し実施する本来の目的を失い、かたちだけの行為になってしまうこと。読み方は「けいがいか」だ。

新たな制度や取り組みを取り入れた当初は、目的や意義を把握した上で実施されることが多い。しかし、時が経って時代が変化したり、目的が達成されたりすると、それらの必要性は失われていく。この時、制度などを見直さないまま放置すると、物事は形骸化してしまう傾向にある。

形骸化に関連する表現

■形骸化の類義語と対義語

形骸化を言い換えたい場合「マンネリ化」「硬直化」「空洞化」などの類義語がある。

・マンネリ化:新鮮味を失った状態、現状維持の状態。

・硬直化:変化に柔軟に対応できない状態。

・空洞化:実質を失い、かたちだけが残っている状態。

なお、形骸化の対義語としては、社会や組織などを活発にする意味の「活性化」が適しているだろう。

■形骸化を英語にすると?

形骸化を英語で表すには「mere formality(単なる形式)」「mere shell(単なる抜け殻)」などの単語が使える。例文は以下の通り。

・The meeting has become a mere shell.

・The meeting has become a mere formality.

いずれも「会議は形骸化してしまった」という意味になる。

このほかにも、中身が空っぽになるという意味の「hollowing out」や、骨組みだけが残るさまを表す「skeletonization」といった単語も同様に使用できる。例文を見てみよう。

・This industry has been hollowing out.(この産業は形骸化が進んでいる)

・The educational system has undergone skeletonization.(この教育制度は形骸化してしまった)

よくある形骸化の例

形骸化は、身近で起こりやすい事例を挙げてみるとより理解しやすい。ここでは会社で起こりがちな形骸化の例をいくつか紹介する。

■目的のない1on1ミーティング

1on1ミーティングは、本来上司と部下など一対一で面談し、社内における問題点や改善点、悩み事やその解決策を話し合うものだ。しかし形骸化した1on1ミーティングでは、趣味やテレビ番組の話題など、仕事に関係がなく、内容に意味を持たない会話で終わってしまう。

当人たちは楽しい時間を過ごせたかもしれないが、本来の目的からは大きくかけ離れてしまっている。

■定例会議の主旨が「報告」に変わっている

定例会議では、情報共有や意見交換、討論、意思決定などのほか、メンバー間の士気を高める効果もある。やるべき事や目的が認識されていれば、無駄な時間にはならないはずだ。

しかし、定例会議が形骸化すると「先週は〇〇を行いました」「次回は〇〇を行う予定です」など、ただの報告会となってしまうケースも珍しくない。報告で終わってしまうと、成果や課題、解決策、アイデアなどの議論は生まれにくい。

■施策による効果検証や改善の動きがない

新たな施策を取り入れても、意義のある効果検証や改善の動きがない場合、その施策は形骸化していると言えるだろう。例えば施策を実行した結果だけを記録し、見直すことはしないなど、それを実施すること自体が目的となってしまうことも会社ではよくあることだ。

形骸化しないための対策とは

形骸化は、制度や取り組みの目的が達成される、制度の目的がそもそも理解されていない、社員が制度や取り組みによる恩恵を得られていないことなどが原因で起こりやすい。こうした原因をふまえ、形骸化を防ぐ対策について考えてみよう。

■背景、目的、期待できる効果を明確にする

なぜその物事を実施するに至ったのか、何のためにその物事を行うのか、物事の実施によって期待できる効果をいま一度整理してみよう。また、新たな制度や取り組みの導入を社内へ共有する際は、背景、目的、期待できる効果をしっかりと伝え、浸透させることが重要といえるだろう。

形骸化の背景には、社員がなぜそれを実施しなければならないのか、何のために実施しているのかを理解できていないことも多い。

■定期的なアナウンスと見直しを行う

先述した背景や目的、期待できる効果は、制度や取り組みの導入時だけでなく、定期的にアナウンスをすることにより、メンバー間で共通の認識を維持できる。また、物事の内容を定期的に見直すことも形骸化を防ぐのに効果的だ。

制度や取り組みの導入から時間が経過すると、時代や環境、組織が変わり、次第にその物事の内容が現状に合わなくなることもある。定期的に見直しを行い、柔軟に対応していくことも、形骸化をさせないための重要な対策となるだろう。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/編集部

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