小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

18万6000人のメンバーが利用するAI作曲支援アプリが問う、誰もが音楽創作を楽しめる未来

2024.04.25

グーグルの「MusicLM」をはじめ、音楽を生成するAIサービスも急速に増えてきた。そんな音楽の生成AIについての最新事情を伺ったのは、2016年から音楽生成AIの開発に着手してきた、Amadeus Codeの井上純さん。曲作りを仕事とする音楽クリエイターがAIに音楽を作らせるメリットとは? AIによって変わる音楽制作の現場、そして一般の人々にも及ぶであろうインパクトについて聞いた。

井上 純さんAmadeus Code
代表取締役CEO
井上 純さん
バークリー音楽大学卒業後、レコーディングミュージシャンを経て、音楽ディレクター/プロデューサーとして活躍。2012年に同社を設立し、2016年よりAI開発事業を開始した。

才能のある人がテクノロジーをポジティブに使いこなしていく時代へ

 Amadeus Codeが展開している「Amadeus Topline」は、雰囲気やテーマに関するテキストを入力すれば、AIによって音楽が生成されるサービスだ。生成ソースには同社で独自開発したLLMの技術が使用されている。

「音楽の生成は文章や画像に比べて難易度が高くなります。音楽は時間軸を伴った芸術であり、楽器の組み合わせなどにも意味があり、演算の量がとてつもなく膨大になるからです」(井上さん)

 この課題を解決すべく、同社のLLMでは演算に一定の制限をかけているという。また、同社では音楽の要素を「リズム」「メロディー」「ハーモニー(和音)」「スタイル(様式)」「楽器の音色」「人間が生み出すソウルや熱量」という6つに定義。そのうちAIが担うのは前者の3つに絞り、後者の3つはクリエイターに委ねている。それでもAIは1秒間に10万~15万通りの計算を行なうそうだ。

「実際に使用するプロの音楽家に求められているのは、ベースとなる『メロディー』です。0から1を生み出す作業をAIに委ねて、何パターンも提案させ、依頼者のイメージに近い『メロディー』を選んでもらいます」(井上さん)

 プロの音楽家が扱うことを考慮し、著作権をクリアにしている。

「学習元のデータはすべて弊社が制作したオリジナルの楽曲です。著作権侵害の心配はいりません。しかも同サービスで制作した曲の著作権は利用者に帰属し、作られた楽曲はテレビ番組のテーマ曲やホテルの館内音楽などに幅広く使われています」(井上さん)

 今後はこのような音楽生成AIを使いこなすことが音楽家にとって重要だと、井上さんは見ている。

才能のある人がテクノロジーをポジティブに使いこなしていく時代になるでしょう。既成概念に縛られない新規性のある『メロディー』などからインスピレーションが湧き、名作を次々に生み出していくと思います。さらにAmadeus Codeは音楽の知識や技術を持たない人でもオリジナルの曲をAIで作れる未来を目指しています。音楽創作の楽しさを幅広い人々に味わってほしいです」(井上さん)

AIが音楽を生成する流れは音楽家の思考を忠実に再現!

Amadeus CodeのAIは「Lick(リック)」という断片をつないでメロディーのパターンを生成(右)。導き出された無数の候補から最適と思われるメロディーパートを選択する(中)。こういった作業をAメロ、Bメロ、サビというセクションごとに行なってひとつにまとめ(左)、リズムとハーモニーも組み合わせる仕組み。

AIが音楽を生成する流れは音楽家の思考を忠実に再現!

Amadeus Codeが展開中のAIサービス

Amadeus Code音楽制作者向けに提供中のAI作曲支援アプリ。AIが新しいメロディーをわずか4秒で生成。MIDIファイルとして出力された曲はGarageBandなどにインポートでき、編曲などの音楽制作に使える。生まれた楽曲の著作権が帰属するのは利用者であるクリエイター。利用料金は年額5000円、対応プラットフォームはiOS。

Amadeus Code主にYouTubeやTikTokなどの動画クリエイターに対し、著作権フリーの楽曲を提供するライブラリーサービス。楽曲は現在約6万曲で、そのすべてが同社のAIによって作成されたもの。また、曲の検索アルゴリズムにもAIが使われている。料金プランは3種類(月額1050円~)。世界145か国、約13万人が利用している。

取材・文/小口 覺

DIME4月号は超実践的なAI活用法をまとめた「AI仕事術」と「最新AI PC」の大特集

日々進化を続けるAIはいよいよ社会に実装されていくフェーズに入ってきました。また、スマホやPCの“オンデバイス”で搭載され始めるなどスゴいスピードで進化を遂げています。

今月のDIMEはそんなAIの仕事での活用をまとめた特集です。話題のマイクロソフト「Copilot」など今すぐ使えるAIの実践的活用法をシーン別にまとめています。

企画書やプレゼンの構成、メールの返信、プロジェクト管理、データの整理、ブレストなど具体的な使用シーンと活用法を様々な識者に取材し、まとめています。

まさにこれ一冊で自分をアップデートできる一冊です!

実は今回は表紙もAIに作ってもらったり、誌面をAIを活用して作ってみるなど編集部としても実験的な試みを実践しています。

また第2特集ではマクアケ・中山社長、安芸高田市・石丸市長、沢口愛華さん、斎藤佑樹さん、神田伯山さん、モグライダー・芝 大輔さん、映像ディレクター 高橋弘樹さん、ベンチャー投資家・朝倉祐介さん、プロゲーマー翔さん、株式投資家テスタさんなどマンガ好き10名とDIME読者により仕事のモチベーションをアップしてくれる56冊を選出してもらいました。

役立つ情報が満載の4月号、是非お近くの書店などでチェックしてみてください。

DIME2024年4月号

【Amazonで買う】
【楽天ブックスで買う】
【セブンネットショッピングで買う】

特集 1  企画書 プレゼン メール スケジュール管理ほか
「タイパが爆上がりするAI仕事術

「インターネット出現以来の産業革命」、そう言われたChatGPTの登場から1年。
生成AIは今なお進化を続けている。さらに昨年末に発表された「Copilot for Microsoft 365」では「Word」「Excel」などビジネスパーソン必須の
OfficeアプリにまでAIが実装された。
今後、生成AIを使いこなせるかどうかで、仕事の効率は天と地ほどの差が生まれるはずだ。来たる〝AI時代〟で一歩先を行く実践的な活用法をシーン別に細かく解説!

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。