ドン・キホーテ
AI利用プライシング戦略〝価格ミル〟を実施
価格変更業務のAI支援はお店の強みを生かすために
PPIHが運営するドン・キホーテは、ディスカウントストア業界の成長を牽引する立役者だ。宝探しのようなワクワク感を演出する圧縮陳列など型破りな売り場で知られるが、2021年に〝価格ミル〟という新システムを追加。国内465店舗で〝AI VS 目利き〟の値づけ合戦が繰り広げられているのだ。仕入れや販売価格を各店舗に一任する〝権限委譲〟を成長の原動力としてきた同店が、価格ミルを導入する理由とは?
「サブスクの定着などで急激に変化する市場の中で弊社の〝顧客最優先主義〟を進化させる必要性がある。時代に合ったプライシング最適化の一環としてデジタル活用の強化を決めました」(価格ミル責任者・長谷川健司さん)
価格ミルは、競合価格、天候、気温など、根拠となる膨大なデータをもとに、AIが値づけを行なう。これはあくまで推奨提案であり、変更の是非を店舗に委ねているからおもしろい。現在、1店舗の平均商品数は400前後。価格ミル導入後の売価の確認・変更作業は18時間から4.4時間へ短縮できるようになったという。
「店舗が売りたいものを独自に仕入れ、好きなように好きな価格で売る。これが弊社の強みです。価格ミルは売り場の個性を伸ばす一助にもなっているのです」(同)
販売価格設定を効率的にアシスト
2019年に外部企業と協業する形で、価格ミルのプロトタイプを開発。試行当初は、価格変更の根拠を示せないなどして導入は難航した。現在は根拠だけでなく優先順位や価格変更後の成功・失敗の判定ができるなど、精度も機能も進化している。
取材・文/渡辺和博
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