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ボトルネックという言葉を見聞きしたことはあるだろうか。物事を停滞させる事象や状態を指す言葉で「ネック」と略されて使用されることもある。
本記事では、ボトルネックの意味や由来、関連する言葉を紹介する。ビジネスにおけるボトルネックの解消方法についても解説するので、業務効率化を目指している方はぜひ参考にしてほしい。
ボトルネックとは
ボトルネックを見聞きしたことはあるものの、正確な意味や使い方がわからない方も少なくないだろう。まずは、ボトルネックの基本的な意味や由来について確認しよう。
■ボトルネックの意味
ボトルネックは物事が進むスピードを遅くしたり、停滞させたりする事象を指す言葉。ビジネスシーンで使われる場合には、業務の流れにおける障害や停滞を生んでいる事象を指す。
特定の業務を担当できる人材が限られていて、マンパワーが足りない場合などはボトルネックの例として挙げられるだろう。
ボトルネックが存在すると業務全体のスピードが低下してしまうこともあり、生産性の低下に直結する。業務フローの中に明確なボトルネックがある場合、それを解消することが組織の生産性を上げるための有効な手段になる。
■ボトルネックの由来
ボトルネックは英語の「bottleneck」に由来する言葉。bottleneckは「瓶の首」という意味を持ち、瓶の細くなっている部分を指す言葉として使われる。
細くなっている部分は通過できる液体の量が限定されてしまうことから、障害、障壁といったニュアンスで使われるようになり、これが日本語のボトルネックの由来となった。
関連して、道が狭くなっている箇所や交通渋滞を引き起こす場所といったニュアンスでも使われることがある。
■ボトルネックに関する言葉
ボトルネックはここまで紹介した意味の他に、以下のような用法でも使われる。総じて瓶の首という意味が関連している点にも注目したい。
ボトルネック(ファッション用語)
ボトルネックはファッション用語としても使われることがある。ファッションにおけるボトルネックは、襟が首に沿って立ち上がったシルエットの服を指す言葉。
タートルネックやハイネックと似たデザインだが、タートルネックとは襟を折り返すか否か、ハイネックとは首が完全に見えない状態になるか否かといった点で異なる。
ボトルネック奏法
ボトルネック奏法はギターの演奏方法を指す言葉で、別名スライドギターとも呼ばれる。金属やガラスで作られたスライドバーと呼ばれる筒を指に装着し、それを弦の上に置いて演奏する奏法だ。
かつて瓶の首の部分をスライドバーとして活用していたことから、ボトルネック奏法と呼ばれるようになった。
ボトルネックチェッカー
ボトルネックチェッカーは、パソコンのCPUとGPUがバランスよく組み合わされているかを確認するツール。パソコンは複数のパーツから構成されており、性能の高いパーツを使用していても他のパーツによって各パーツの性能が制限されてしまう、といった事象が発生する。
この現象がボトルネックと呼ばれ、発生するとパソコンの性能が十分に発揮できない。ボトルネックチェッカーはCPUやGPUの種類を入力することで、各パーツのおおまかな相性を事前に判定できるのがメリットだ。
ビジネスにおけるボトルネックの原因
ここからは、ビジネスにおけるボトルネックの原因を見ていこう。着手すべき対策についても触れるので、合わせて参考にしてほしい。
■人材不足
ビジネスにおけるボトルネックの発生原因としてまず挙げられるのは、人材不足。人数が足りていない部署があると、その部署がボトルネックとなり、関連する部署の業務にも遅れが生じてしまう。採用活動や人材登用によるボトルネックの解消が急務といえるだろう。
■効率化されていない業務
効率化されていない業務もボトルネックの原因となりうる。現代では業務のデジタル化によって情報の処理や共有にかかる手間を大きく削減できる。デジタル化によって効率的な業務をめざすことで、ボトルネックの解消につながるだろう。
ただし、急激なデジタル化は職場の混乱を引き起こす可能性もあるため、従業員の対応できる範囲で少しずつ進めることが大切だ。
■業務の属人化
業務の属人化もボトルネックの発生原因となるため注意が必要。業務が属人化すると専門知識を持った人材しか業務を担当できなくなり、効率の低下につながる。
また、担当者が周囲の助けを借りることができない、担当者の退職がより大きなボトルネックを生み出すといったリスクも発生する。業務が属人化している場合には、マニュアル等を活用した教育体制を整え、業務を担当できる人材育成を行なおう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部