開発を加速する研究リソースシェアリングプラットフォームを運営するCo-LABO MAKERは、ディープテックスタートアップで研究開発に携わっている関係者を対象に「研究開発現場の実態についてのアンケート」を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
研究開発における最大の課題は「研究開発設備の不足」
現在の勤務先での研究開発にどのような課題を感じているか聞いたところ、「研究設備が不足している」が42.0%で最も多く、「市場・ニーズ探索が難航している」が40.0%、「研究費用が不足している」が35.0%と続いた。
■9割以上が研究開発でスタートアップ・ベンチャーならではの課題を実感
研究開発においてスタートアップ・ベンチャーならではの課題を感じているか質問すると、「とても感じている」と「やや感じている」があわせて92.0%で、9割以上が課題を感じていることがわかった。
■スタートアップ・ベンチャーならではの課題、「研究設備の不足」「研究場所の不足」「ノウハウや知見の不足」
スタートアップ・ベンチャーならではの課題として、どのような課題を感じているか聞いたところ、「研究設備が不足している」が58.7%で最も多く、「研究場所が不足している」が41.3%、「技術的なノウハウや知見が不足している」が40.2%で続いた。
スタートアップに最も必要な支援は「補助金の充実」
スタートアップにはどのような支援が必要だと思うかを質問したところ、「補助金の充実」が60.0%で最も多く、「人員の補充、拡充」が47.0%、「専門的なアドバイス」が42.0%という順になった。
■参加しているプロジェクトの研究開発予算は半数以上が「1000万円未満」
直近で参加しているプロジェクトの研究開発予算について聞いたところ、以下のように「500万円以上1000万円未満」が28.0%と最も多く、「100万円以上500万円未満」が24.0%と続き、半数以上が1000万円未満の予算であることがわかった。
100万円未満:7.0%
100万円以上500万円未満:24.0%
500万円以上1,000万円未満:28.0%
1000万円以上3000万円未満:15.0%
3000万円以上5000万円未満:6.0%
5000万円以上1億円未満:6.0%
1億円以上:5.0%
わからない、答えられない:9.0%
■約7割が「自社以外のラボ拠点を活用したことがある」
これまでに参加したプロジェクトで、自社以外のラボ拠点を活用したことはあるか聞いたところ、74.0%が「ある」と回答した。
※共同研究を除く
■自社以外のラボを活用するメリットは「専門分野以外の研究開発が可能」
自社以外のラボ拠点を活用することで、どのようなメリットがあると思うか聞いたところ、「専門分野以外の研究開発が可能」が57.0%と最も多く、「知識・技術の獲得」が45.0%、「低コストでの研究が可能」が38.0%で続いた。
※共同研究を除く
■半数以上が研究開発現場の課題を解決すると「事業開発の成功確率が向上する」
研究開発現場の課題を解決することで企業にどのようなメリットがあると思うか質問したところ、「事業開発の成功確率が向上する」が55.0%と最も多く、「事業開発の立上げ速度が向上する」が44.0%、「企業の社会的信頼性が向上し、ブランド価値が高まる」が43.0%という順になった。
調査概要
調査名称/ディープテックスタートアップの研究開発現場の実態についてのアンケート
調査機関/FASTASK
調査対象/創業10年未満のディープテック企業の研究開発現場従事者
調査方法/ Webアンケート
調査日/2024年1月18日~2024年1月19日
有効回答数/100件
関連情報
https://co-labo-maker.com/
構成/清水眞希