AI導入およびAI導入に係るリスク管理
【図7】 AI導入リスク
AI(人工知能)の導入については、71.4%の回答企業が「導入済み・導入計画あり」と回答し、多くの企業がAIの導入に積極的であることがわかる。
また、AIの導入を検討している業務内容についての設問では、「質問・問い合せ対応の補助」や「データ分析」といった一般的にAIが得意とされ、かつソリューションの選択肢が多い分野において前向きな検討が行なわれていることが判明。
一方で、個人情報の取り扱いに配慮が必要であったり、人間の判断要素が大きいと考えられる「採用」や「人事評価」の分野へのAIの導入に前向きな企業は10%程度にとどまり、これらの分野でのAIの導入に抵抗感があることがわかる。
AIの導入に係るリスクにおいては、「プライバシー侵害」と「アウトプットの正確性」について「非常に懸念している」と「少し懸念している」を合わせると60%を超える一方、AIリスクを管理する組織やルール、プロセスについて「整備済み」と回答した企業は4.3%にとどまり、AIリスク管理の整備が遅れている状況が明らかになった。
調査概要
名称/企業のサイバーセキュリティに関する調査
対象/国内上場企業、および売上高400億円以上の未上場企業のサイバーセキュリティ責任者
調査期間/2023年6月9日~7月3日
調査方法/郵送によるアンケート票の送付・回収、ウェブによるアンケートの回収
有効回答数/258社
関連情報
https://kpmg.com/jp/ja/home/media/press-releases/2024/02/kc-cs-survey2023.html
構成/清水眞希