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4月に解禁される日本型ライドシェアのドライバー獲得競争がスタート

2024.03.01

ライドシェアは「タクシー不足を解消する有力手段」と言われている。

が、それ以前に各ライドシェアサービスは「ドライバーを確保する」という行程をくぐらなければならない。

考えてみれば当然の話で、そのライドシェアサービスにドライバー志願者が集まらなければ運行どころではない。これは路線バス事業者にも共通する話題だが、ともかく今後は「ライドシェアドライバー合戦」が始まるだろう。

いや、「始まるだろう」は間違っている。既に始まっているのだから。

DiDiがドライバー確保に動き出した!

日本の戦国時代は、各大名が優秀な人材をヘッドハンティングしていた時代でもあった。

城ひとつ建てるにも数十人からの大工、資材を運ぶ馬借と水軍衆、そして木を伐採する林業従事者も必要だ。それら各職人を束ねる頭領が、守護大名や戦国大名に対して強い発言権を持っていたのだ。

現代の戦国大名は、既に各地の人足供給元に声をかけている。

2月22日、DiDiモビリティジャパンがこのようなプレスリリースを配信した。

DiDiモビリティジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:和久山大輔)は、今年4月から開始予定の「タクシー事業者運行主体のライドシェア」に向け、人材採用業界の5社と連携し、タクシー事業者の一種免許ドライバー採用を支援することで合意しました。

従来、ドライバーの採用はタクシー事業者それぞれの取り組みでしたが、DiDiは人材採用業界の各社と協力して、ドライバーの魅力を広く求職者に発信し、採用を促進するための特集ページの開設などの取り組みを通じて、タクシー事業者の求人掲載をサポートし、ドライバー採用に貢献します。この取り組みにより、タクシー事業者はスムーズに求人掲載を開始でき、求職者はアプリを活用して働くイメージをより容易に理解できるなど、双方にとって価値ある支援を提供します。

さらに、新たに採用されたドライバーに対してDiDiアプリを通じたスムーズな注文受注等の一連の体験を提供しながら、正規雇用へのキャリアアップ等、タクシー業界全体の人材不足解消に貢献します。

今後、正式に発表されるガイドラインに従い、ドライバー採用支援の取り組みを3月以降順次開始する予定です。また、人材採用業界の各社との連携は、今後もさらに拡大していく予定です。

DiDi、タクシー事業者への一種免許ドライバー採用支援で人材採用5社と連携-DiDi

重要な部分は、筆者が独自に下線を引かせていただいた。

DiDiは既に日本のタクシー配車に進出しているが、この春から解禁される日本版ライドシェアにも参入する。しかし他の配車アプリと始動の方向性が異なり、DiDiの場合は人材採用業者との連携を第一の開拓目標としているようだ。

マイナビもDiDiと協力

以下、DiDiと協力する人材採用各社を挙げたい。

株式会社アイデム
SBヒューマンキャピタル株式会社
株式会社日本総合ビジネス
株式会社マイナビ
モバイル・コマース・ソリューション株式会社

筆者としては、マイナビを味方につけている点に注目したい。人材採用業界の雄といえば、やはりマイナビである。その発信力は無視することができない。「ライドシェアドライバーに興味があるけれど、どこに問い合わせたらいいのか分からない」という人を確実に取り込めるはずだ。

人手不足に悩むタクシー会社から見ても、この流れは決して悪いものではないはずだ。

「版」と「型」どちらがしっくりくるか

次は、上に引用したプレスリリースにある一文「正規雇用へのキャリアアップ等、タクシー業界全体の人材不足解消に貢献します」に注目してみたい。

「正規雇用へのキャリアアップ」とは、二種免許の取得と同義であると解釈しても構わないはずだ。ライドシェアドライバー志願者をすくい上げ、いずれは二種免許を持つタクシードライバーに育成する仕組みを構築しようという表明でもある。

これは日本「型」ライドシェアの現時点での方向性にピッタリ沿うものだ。

ここで話は逸れるが、当初は日本「版」ライドシェアと呼ばれていたはずの事業がいつのまにか日本「型」ライドシェアと表記されるようになっている。これはもしかしたら誤植がそのまま定着してしまった流れではないか……とも邪推するのだが、現実として日本「型」ライドシェアという表現は極めて適切である。

ライドシェアはタクシーの補完で、タクシーが不足する時間帯に限った運行を前提にする日本独自の「型」が既に形成されているのだ。しかも、配車アプリ事業者も軒並みその「型」に従った発表を行なっている。従って、今後は「日本版ライドシェア」ではなく「日本型ライドシェア」と記載するほうが実情を反映しているのではないか。

他社の動きはどうなる?

もちろん、ライドシェアドライバーの確保に動いているのはDiDiだけではない。

国内配車アプリの一角を占めるGOは、既に求人サイト『GOジョブ』を通じてライドシェアドライバーのプレエントリーを受け付けている。雇用形態はパートタイム、勤務地は以下の地域である。

・東京都23区
・神奈川県横浜市
・神奈川県川崎市
・京都府京都市

が、これは今後拡大される可能性がある。現にPR TIMESで配信したプレスリリースには、

当社では、採用支援サービスを含め「日本型ライドシェア」について導入を検討するタクシー事業者様の支援を開始することを決定し、1月12日より専用窓口を開設しました。また併せて全国の自治体様からの相談を受け付けています。すでに全国のタクシー事業者様および自治体様より多くのお問い合わせを頂戴しています。

タクシー事業者が取り組む「日本型ライドシェア」を担うライドシェアドライバーのプレエントリーを開始-PR TIMES

と、ある。この記事が配信される頃には新しい勤務地が追加されている可能性もあるため、今後も注目していく必要がある。

一方、Uberとの連携を発表した石川県加賀市の「加賀版ライドシェア」の場合は自治体公式サイトが募集要項を出している。

バスやタクシーの運転手不足などにより、市民や観光客の移動手段が不足している状況の中、令和6年3月16日には北陸新幹線加賀温泉駅の開業が予定され、これまで以上の多くの来訪者が予想されることから、移動手段の確保が必要とされています。

そこで、新たな移動手段として、自家用車を活用した地域の助け合いによる「加賀市版ライドシェア」を実施します。

市民や観光客のために、自家用車と空いている時間を有効に使い、地域活動に力を貸していただけるドライバーを募集します。

加賀市版ライドシェアのドライバーを募集します!-加賀市

この募集の申込先は一般社団法人加賀市観光交流機構だが、興味深いのは雇用形態。加賀版ライドシェアのドライバーはタクシー会社と雇用契約を結ぶのではなく、加賀市観光交流機構と業務委託契約を結ぶという形になる。このあたり、UberらしいといえばUberらしいか。

「雇用形態から見た日本型ライドシェア」に関する記事はまた別に構想するとして、ともかく今は配車アプリや地域毎に全く異なる角度からドライバーを確保しようという動きが見られるのだ。

どこが勝ち残るかは今の筆者には分かりかねるが、この壮大な合戦は当面長引きそうだ。

【参考】
DiDi、タクシー事業者への一種免許ドライバー採用支援で人材採用5社と連携-DiDi
ライドシェアドライバー大募集-GOジョブ
タクシー事業者が取り組む「日本型ライドシェア」を担うライドシェアドライバーのプレエントリーを開始-PR TIMES
加賀市版ライドシェアのドライバーを募集します!-加賀市

取材・文/澤田真一

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