給与がUPするかどうかは転職を決断する上で最重要条件の一つだろう。では、転職により前職と比べて賃金が1割以上増加した人は、いったい何割程度いるのだろうか?
リクルートはこのほど、転職支援サービス『リクルートエージェント』における2023年10-12月期の「転職時の賃金変動状況」を発表した。
本レポートは、“転職者の賃金は転職前後でどのように変化しているのか”という点に着目し「前職と比べ賃金が明確に(1割以上)増加した転職者数の割合」の経年変化を観察したものだ。
全体:10-12月期の「前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者の割合」は35.0%
新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた2020年1-3月期を起点に大きく水準を切り下げたが、翌年2021年1-3月期には概ね感染拡大前の水準に復した。以降、最高値※1を更新しながら上昇を続けている。足元2023年10-12月期は前四半期に記録した過去最高値と概ね同水準にある。
以下では、職種別の転職時における賃金変動状況を紹介する。
IT系エンジニア:10-12月期の「前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者の割合」は39.3%
2019年頃より幾分減速感が見られていたが、2021年に上昇基調に復し、足元2023年10-12月期は、2023年1-3月期に記録した過去最高値※2と概ね同水準にある。
機械・電気・化学エンジニア:10-12月期の「前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者の割合」は31.6%
2019年以降、下落基調が続いていたなか、2020年10-12月期を底として反発。以降は上昇基調に復し、足元2023年10-12月期は、2011年4-6月期に記録した過去最高値※2と概ね同水準にある。