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若手~中堅社員の仕事に対する満足度評価を上げるために必要な要素は?

2024.03.01

企業のマーケティング戦略立案、実行支援などを行なうLifeTimeTechLaboでは、重要性を増す採用・HR戦略のヒントを探るため、若手~中堅世代(25歳~34歳)の正社員に対して、仕事の満足度などを聞くインターネット調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。

本稿では、その内容の一部を抜粋してお伝えする。

なお、この調査では、現在の仕事に対する満足度を「0(とても不満)~10(とても満足)」の11段階で評価してもらう設問の回答結果をもとに、回答者を次の4つに分類。その層分類ごとに各設問の結果とクロス集計したレポーティングを行なっている。

不満層     :「0~4」を選択 (回答数: 99)
どちらでもない層:「5」を選択 (回答数:115)
やや満足層   :「6、7」を選択 (回答数:114)
満足層     :「8~10」を選択 (回答数: 72)

「業務量」「安定性」「賃金」などで[満足層]と[不満層]の差が顕著に

最初は、現在の仕事(職場)に関し「満足している項目」を選択してもらう設問とクロス集計したデータになる。

[仕事の満足度層別]現在の仕事(職場)で満足している項目

[満足層]の選択割合は、(「特にない」を除き)ほぼすべての項目で[不満層]を上回り、特に、「業務量」「企業(雇用)の安定性」「賃金(給料、賞与など)」「上司・部下とのコミュニケーション・人間関係」の各項目で、その差が20ポイント以上と大きくなっていた。

なお、「福利厚生」の項目のみ、[満足層]の割合が[不満層]を若干下回る結果となっている。

また、[満足層]と[やや満足層]の比較では、「業務量」「企業文化、組織風土」「担当業務が成長・スキルアップにつながっているか?」「企業の安定性」の項目で、[満足層]の割合が10ポイントを超えて上回る一方、「ワークスタイル(勤務場所・時間、休日その他勤務条件など)」では、[やや満足層]が10ポイント以上上回る結果となった。

「不満に思っている項目」では「満足している項目」とほぼ逆の結果に

続いて現在の仕事(職場)に関して、「不満に思っている項目」を選択してもらう設問とクロス集計したデータだ。

[仕事の満足度層別]現在の仕事(職場)で不満に思っている項目

前問とは逆に、[不満層]の回答割合が、(「特にない」を除き)ほぼすべての項目で[満足層]を上回っている。

特に、「賃金(給料、賞与など)」で約40ポイント、「ワークスタイル(勤務場所・時間、休日その他勤務条件など)」「現在の人事評価・査定」で20ポイント強とその差が顕著だ。

ちなみに、「企業(雇用)の安定性」の項目のみ、[不満層]と[満足層]の割合が逆転していた。また、[満足層]と[やや満足層]の比較では、「賃金」の項目に15ポイント近くの大きな差が現れている。

これらのデータからは、[満足層][やや満足層]の満足要因、あるいは[不満層]の不満要因が、(一つではなく…)複合的な要因により形成されている様子が確認できる。

その中でも「賃金」の満足割合は、仕事の満足度レベルに対して、比例傾向が明確であり、仕事の満足度評価の最も基礎的条件になっているものと考えられる。

その他、「業務量」「企業の安定性」などの満足割合は、満足度レベルが高いほど顕著に出現、満足度評価を引き上げる要因と認識できる結果になっていた。

一方で、「福利厚生」の満足割合は、満足度レベルに関わらず概ね同一の水準を示しており、直接的に仕事の満足度に影響する要因ではないものと推察できる(ただし、一定程度の制度充実が前提になっている可能性も)。

また、[満足層]と[やや満足層]で差が大きい「企業文化、組織風土」「担当業務が成長・スキルアップにつながっているか?」などは、仕事に満足していることを前提に、満足度をさらに高めるために機能している可能性が示唆されている。

■[満足層]は就職活動段階から、仕事の満足度に結び付くポイントを押さえた企業選考を行っている

次は現在の企業に就職を決めるにあたり、「重視した項目」を聞く設問とクロス集計したデータだ。

[仕事の満足度層別]現在の企業(職場)に就職を決めるにあたり、重視した項目

[満足層]は、この設問でも、(「あてはまるものはない」を除き)すべての項目で[不満層]より割合が高く、特に「仕事内容が希望とマッチしているか?」「賃金(給料、賞与など)」「企業(雇用)の安定性」「ワークスタイル(勤務場所・時間、休日その他勤務条件など)」で10ポイント以上高くなっている。

[満足層]と[やや満足層]の比較では、10ポイント以上の大きな差がついている項目は一つもなく、「仕事量」「(社会・環境への貢献など)企業の社会的存在意義」などでやや差が開く結果となった。

このデータで[満足層]は、既出の満足項目でも割合が高い「賃金」「企業の安定性」など、就職活動段階から仕事の満足度に結び付くポイントを押さえた企業選考を行なっている様子が推察できる。

他方、満足項目には、あまり現れていない「仕事内容が希望とマッチしているか?」も高く、この点に関しては、満足度評価とは別(それ以前)の 就職先評価 条件のようなものと捉えられる結果となっていた。

■[満足層][やや満足層]は就職・転職情報サイト以外の複数手段を用いて情報収集を行う傾向

次は同じく就職段階で、どのような手段で、企業の情報収集を行ったか?を聞く設問とクロス集計したデータだ。

[仕事の満足度層別]現在の企業(職場)に就職するにあたっての情報収集手段

[満足層]の回答割合は、「(学校関係以外の)先輩・友人・知人」「企業の採用サイト」「会社の口コミ・評判サイト」「SNS(企業の運営するアカウント除く)」で[不満層]より10ポイント以上高く、逆に「就職/転職エージェント」「学校のキャリアセンター・就職相談室」で低くなっていた。

[満足層]と[やや満足層]の比較でも、[満足層]は「(学校関係以外の)先輩・友人・知人」で10ポイント強高く、逆に「就職/転職エージェント」「就職/転職イベント・セミナー」で低くなっている。

このデータでは、各層とも「就職/転職情報サイト」の利用は同レベルだが、[満足層][やや満足層]は、それ以外の複数手段を用いて情報収集を行う傾向が表れている。

その中でも、[やや満足層]は、 就職(転職)支援会社などの第三者 を多く利用する傾向に対して、[満足層]は、「先輩・友人・知人」などに代表され、(おそらくは…)企業関係者と直接つながる接点 を活用している点に端的な特徴が表れていおた。

この点、就職前から企業関係者の一次(直接)情報を仕入れられる環境は、入社前後のギャップを埋めることで、仕事の満足度評価を高める重要な1つのファクターと認識できる。

最近は、「リファラル採用」も多くの企業に取り入れられつつあり、こうした手法の有効性を裏付ける一つのデータとも言えるだろう。

ただし、現実的にこうした手法のみに頼って、採用ニーズをすべて満たすことはおそらく難しく…[満足層]で相対的に利用率が高い「企業とのカジュアル面談」「企業のインターンシップ」など、採用プロセス前に(建前に覆い隠されない…)直接接点の確保が、人材定着に資する採用活動に重要となると思われる。

■「転職を考えたことはない」の回答割合は[満足層]で最も高く、満足度レベルどおりの順番に

最後は現在の転職意向を聞く設問とクロス集計したデータを示す。

[仕事の満足度層別]現在の転職意向

「転職を考えたことはない」の回答割合は[満足層]で最も高く「41.7%」、以後[やや満足層(36.0%)][どちらでもない層(24.3%)][不満層(17.2%)]と、満足度レベルの順番と同じだ。

他方、「漠然と転職したいと考えている(まだ具体的な検討はしていない)]を含めて、転職意向のある回答の合計割合は、高い順に[不満層(61.6%)][どちらでもない層(45.2%)][満足層(40.3%)][やや満足層(24.6%)]と、[満足層]と[やや満足層]で逆転現象が起こっていた。

さらに、「機会をみて転職したいと考えている(具体的な検討を始めている)」など高い転職意向を示す回答の割合でも、[不満層(32.3%)][どちらでもない層(30.4%)][満足層(20.8%)][やや満足層(13.2%)]と、同様の傾向となっている。

調査概要
「若手~中堅正社員の仕事の満足度等に関する調査」
調査方法/インターネット調査
調査期間/2024年1月22日〜25日
調査対象者/全国の25〜34歳
本調査/現在、企業に勤務(正社員で大学卒業以上)
有効回答数/[本調査]400サンプル(性年代別に均等割付)

関連情報
https://lttl.jp/

構成/清水眞希

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