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テレビやラジオのバラエティ番組、新製品の発表時などに見聞きすることの多い「ラインナップ」という言葉。幅広いシーンで使用される言葉だが、正しい意味を正しく説明するのは意外と難しい。
そこで本記事では、「ラインナップ」の意味や使い方・例文、英語での「ラインナップ」の意味や「ラインアップ」との違いを解説する。最後に紹介する「ラインナップ」の類義語も、ぜひこの機会に確認しておこう。
ラインナップとは
まずは、ラインナップの意味や使い方を解説する。
商品の品揃え、メンバー、プログラムのこと
ラインナップは、「一列に並ぶこと」「一列に並べること」「全商品」「顔ぶれ」「予定番組」などを表す英語の“lineup”に由来する言葉だ。
ビジネス用語としての「ラインナップ」は、商品の品揃え、メンバー・顔ぶれ、プログラムなど、さまざまな意味で使われる。例えば、新商品を発表する際に、「新商品のラインナップ」という表現が使われたり、テレビ局やラジオ局、時間ごとによる番組プログラムや演目のことを「ラインナップ」と呼んだりすることもある。
使用シーン
ラインナップには複数の意味があり、使用シーンによって微妙に意味が変化する。
【例文】
「今期の商品は、ラインナップが充実している」
「このアイテムも、来春のラインナップに加えてみてはどうだろうか」
「競合のプロジェクトチームのラインナップは、優秀な人たちばかりだ」
「このラジオ局の今日のラインナップにあの俳優が出演するらしい」
「ラインアップ」との違い
「ラインアップ」は、表記や発音が異なるだけで「ラインナップ」と同じ意味を持つ。
英語の“lineup”をカタカナ表記で読んだ場合は「ラインアップ」、ネイティブが読んだ場合は「ラインナップ」に近い音で発音されるため、表記に違いが生じるようになった。基本的に新聞や雑誌では「ラインアップ」、話し言葉では「ラインナップ」と「ラインアップ」が併用される。
「ラインナップ」の類義語
次にラインナップと同じような意味を持つ言い換え表現を紹介する。言い回しの幅を広げるのに役立ててほしい。
1. リスト
目録や名簿、一覧表などの意味を持つ言葉だ。要注意人物の名前などの情報が載っている一覧を指す「ブラックリスト」、多数の対象のなかから条件が該当するものを選んで一覧表にまとめることを表す「リストアップ」などの単語も一般的。
【例文】
「おすすめの商品をリストアップしておいてほしい」
「彼はブラックリストに名前があったクレーマーだ」
「先輩から顧客リストを整理するよう指示があった」
「今期リリースした商品リストのデータを集めた」
2. メニュー
用意されている項目や内容、献立を意味する言葉。語源はフランス語の“menu”だ。
パソコンを起動した時に表示される画面を指す「メニュー画面」や、運動を効率的に行うためのメニューを表す「トレーニングメニュー」などのように、ほかの単語と組み合わせて使われることもある。
【例文】
「タブレットのメニュー画面を開いてください」
「昨日からトレーニングメニューを一新した」
「このレストランのメニューはとても魅力的だ」
「アレルギーがあるため、食事のメニューを替えてほしい」
3. オーダー
注文や発注、序列を意味する表現だ。ラインナップと異なり、オーダーは顔ぶれの順番に重きが置かれた表現だ。そのため、野球では打順の順番を意味する「バッティング・オーダー」という言葉が用いられる。
【例文】
「今日のバッティング・オーダーを早く知りたい」
「オーダーした飲み物がまだ来ない」
「この間オーダーした車を受け取りに行った」
「新作商品のオーダー数が前回の数を上回った」
4. プログラム
番組や目録、計画表を表す言葉。演劇を実行する計画や流れを表す「演目」の別称として使われる場合もある。
【例文】
「TVのプログラムが新しくなっていた」
「この商品をリリースするプログラムは、誰が作ったものですか」
「今日の劇のプログラムは、なかなか良かった」
「ラジオ番組のプログラムは作るのが難しい」
5. コンテンツ
文章や音楽、映像などの情報の内容や中身を指す表現。英語の“content”は、書籍の目次を意味する場合もある。
【例文】
「このコンテンツは情報がたくさん詰まっている」
「コンテンツ作りには、文章力や構成力などさまざまな能力が必要だ」
「彼女が作った動画コンテンツは異彩を放っていた」
「彼らのコンテンツ作りの姿勢には感銘を受けた」
6. チーム
一つの目標を達成するために一緒に行動する団体を表す言葉だ。
【例文】
「このチームで仕事をするのも最後だ」
「チームメンバーそれぞれが自己紹介をすることになった」
「プレゼンしたチームのなかでも、彼女の話し方は一番印象に残った」
「社内で新しいプロジェクトチームを作ることになったらしい」
7. キャスト
ドラマや映画、劇の配役を表す言葉だ。割り当てることを指す英語“cast”から派生して、現在の意味で使われるようになった。また、配役を決めることを「キャスティング」と言う。
【例文】
「大ヒット映画のキャストはそうそうたるメンバーだった」
「このドラマのキャストは、オーディションで選ばれた」
「舞台のキャストは、リアルタイムで演じるためなおさらミスが許されない」
「憧れの劇のキャストに選ばれてとても嬉しい」
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部