ITフリーランスの4割が「インボイス制度について説明できない」、約半数が課税事業者に登録せず

登録していない理由は「メリットが感じられないため」が60.2%で最多

課税事業者登録の状況について「登録していない（免税事業者）」と回答した人に理由を聞いたところ、「メリットが感じられないため」が60.2%と最多となった。

次いで「よくわからないため」30.1%、「業務負担が増えるため」24.1%という結果に。

インボイス制度が施行開始されて約3か月経過しているが、制度に関して「よくわからない」や「情報不足」と答える人もまだまだいるようだ。

■課税事業者登録しても52.5%が「影響はなかった」

「登録した（課税事業者）」と回答した人に業務や取引に影響があったか聞いたところ、半数以上の52.5%が「影響はなかった」と回答した。

続いて「良い影響があった」「悪い影響があった」と回答した人に具体的な理由を聞いたところ、良い影響としては「単価アップができた」「契約を延長してもらえた」という意見があり、悪い影響としては「仕事が減った」「事務処理の時間が大きく増えた」という回答が寄せられた。

課税事業者登録をしても「悪い影響」を受けている人は少数となっていることがわかる。

■課税事業者登録について42.0%が「不安に思うことがある」

課税事業者登録について、不安に思うことがあるか聞いたところ、「不安に思うことがある」と回答した人は42.0%だった。

一方、「不安に思うことはない」は21.0%で、「なんともいえない」が37.0%という結果になった。

「不安に思うことがある」と回答した人に理由を聞いたところ、「課税事業者でないと、この先仕事ができなくなるのではないかという不安がある」や「メリット・デメリットが分からない」という声が上がっていた。

また、「相談をどこにしていいか分からない」という回答も多く、インボイス制度に関して気軽に相談できる窓口が、今以上に求められていることが考えられる。

調査概要
調査機関／アン・コンサルティング株式会社
調査対象／企業から業務を請け負っているフリーランス
有効回答数／300サンプル
調査期間／2024年1月10日～2024年1月11日
調査方法／インターネット調査

関連情報
https://www.anconsulting.jp/

構成／清水眞希