楽天モバイルは2024年2月13日、家族割引サービス「最強家族プラン」の提供を発表した。楽天モバイルを契約しているユーザーの家族を登録することにより、月々110円(税込)を割り引くというものだ。
楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長最高執行役員 三木谷 浩史氏
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家族の月額料金を110円割引
楽天モバイルは昨年から新しい料金プラン「Rakuten最強プラン」の提供を開始している。月々のデータ通信量によって、利用料金が変動するしくみで、3GBまでが月額1078円(税抜980円)、3GB超過後20GBまでが2178円(税抜1980円)、20GBを超えると3278円(税抜2980円)という三段構えの料金体系になっている。これに「最強家族プラン」を組み合わせることで、月々110円ずつが割り引かれ、3GBまでが月額968円(税抜880円)、3GB超過後20GBまでが2068円(税抜1880円)、20GBを超えると3168円(税抜2880円)になる。
対象となる回線数は、1グループあたり20回線までで、同一名義が契約する回線は1回線のみとなっている。楽天モバイルでは対象となる『家族』を「同一名字の家族」としており、同居などの条件は求めていない。参加者の年齢制限もないため、0歳児の名義で契約して、「最強家族プログラム」に参加することができる。ただし、未成年者の名義で契約するには、マイナンバーカードなどの本人確認書類、保護者の同意書などが必要になる。今後、ユーザーのニーズに合わせ、法律上の婚姻だけでなく、事実婚や同性パートナーなど、幅広い家族の形態でも割引が受けられるように、検討を進めていくとしている。
「my 楽天モバイル」から申し込み
具体的な手続きとしては、既存ユーザーも含め、サービス開始日の2月21日から「my 楽天モバイル」にアクセスすると、最強家族プログラムのための「グループを作成する」というメニューが表示される。ここでグループを作成し、招待用リンクをコピーして、家族グループに参加する相手(楽天モバイルを契約済み)に対して、送信する。招待用リンクを受け取った家族は、リンクを選び、「グループに参加する」を選べば、登録が完了する。
こうした家族による割引サービスは、他社でも提供されているが、他社が「代表回線の契約者から三親等以内の家族が対象」「代表回線の契約者と同居」などの条件を挙げているのに対し、楽天モバイルは「同一名字の家族」とするのみで、かなり条件が緩やかになっている。同居などの条件もなく、遠くに離れて住む家族や親戚なども含められる。ただし、招待した相手が家族ではないケースなどは、逐次、チェックして、対象から外す措置を執るとしている。すでにほかの家族グループに含まれている相手を招待した時は、参加時に登録済みの家族グループから離脱するしくみも提供される。
「最強家族プラン」の割引額は、前述の通り、月々110円と、それほど大きくない。他社は家族グループの回線数に応じて、毎月550円や1100円といった金額を割り引いてたり、家族間の国内通話を無料にするなどの特典を用意している。ただ、楽天モバイルは月々の利用料金が最大でも月額3278円と安いうえ、音声通話もRakuten Linkでの国内通話が無料なので、割引額以外の部分はひけを取らないという見方もできる。