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五輪アスリートも輩出!「赤箱」で有名な牛乳石鹸がマイナースポーツを支援する理由

2024.02.26

「これは来るかも」読みが当たったスポーツクライミング

2021年の東京五輪で初めて公式競技となったスポーツクライミング。牛乳石鹸はそれ以前から、JMSCA(公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会)ブロンズスポンサーとしてクライミング競技全体を盛り立ててきた。

——クライミングは2015年に野口啓代選手と契約されたのが最初とか。どういったきっかけだったんでしょうか?

ちょうどCOWsportsが始まって1年半くらい経った頃だったかな。「牛乳石鹸さんが最近スポーツ選手と契約してるって聞いたから」って小田部さん(JMSCA山岳スキー委員会現委員長)が推薦してくれた。

元々僕もボルダリングをやっていて、クライミングジムのB-PUMPさんとかにも行ってたんですよ。そこで見てるとスタイル良い人が多いし、競技ハードルも低い。「絶対女性に流行るだろうなー」なんて思っていた矢先だったので二つ返事でOKしました。

東京五輪銅メダリストのスポーツクライミング・野口啓代選手

——クライミングと石けんの相性というところで狙った面もあった?

クライミングは滑り止めのためにチョークを手に付けるので、終わったら絶対に手を洗うじゃないですか。それは確かに相性がいいかなと思いました。

——その後は森秋彩(もり・あい。2003年生まれ)選手や関川愛音(せきかわ・めろでぃ。2007年生まれ)選手といった若い選手とも契約を結ばれていますね。

森選手は野口選手の紹介です。「茨城に化け物みたいな小学生がいる」って聞いて(笑)。

関川選手もそう。小学生の頃から活躍していて界隈では有名だった。

野口選手や岡本選手は年齢的に競技選手としてのピーク時に契約してるんですよ。彼女たちと今後もスポンサー契約を引き続けたい。さらには下の世代の選手とも契約を行ないたい。そう考え、森選手や関川選手など次世代の選手とも新たな契約を結んでいる。

その競技が本当に好きな人からすれば、スポンサーがついて有り難いと思う反面、支援するのは今だけなんじゃないかみたいな疑念がある。旬が過ぎたからって契約を打ち切ったら、やっぱりあんまり良い気分はしないじゃないですか。

その業界にずっといるよとPRする意味でも、次世代との繋がりも欠かせない

スポーツクライミング・森秋彩選手

スポーツクライミング・関川愛音選手

——そうして早い段階から下地を作っておいたものが、東京五輪で見事に当たったわけですね。

これは社内にも再三言っていることですけども。協賛していくスポーツが全部オリンピックになると思わないでほしい、と。全部が全部そうじゃない。

クライミングは元々「あるかもな」と思うところはあったけども、他の競技に関してはないものもある。有名になる前から応援していて、いざ有名になった時にうちの知名度が上がったとしても、それだけが結果ではないですし、ファンを作るのが目的なのでそこは考え違いをしてほしくないなと思います。

たとえ先が見えなくても、「ずっと変わらぬ やさしさを。」

——マイナースポーツを応援する上で感じる、楽しさと難しさみたいなところをお聞きしたいのですが。

やっぱり、当たるとドヤ顔できますよね。「ほら!」って。クライミングが東京五輪の競技に決まった時社内は大騒ぎでした。「今まで通りの契約金でやってくれるのか?」とか(笑)。

一番苦しいのは社内の人にも「このスポーツ(あるいは選手) はこういう将来性がある」と説明するのが難しいことですね。やはりスポーツ自体の意義はわかるけどリターンが読めないところがあるという意見も多い。そこを社内で説明し、決裁を取るのは非常に難しいですね。

——正直なところ、こういった協賛が会社の売上に直接繋がらないこともあるのでは?

実際数字として計上するのは難しいですよね。

ただ売上だけの効果ではないとも思います。東京五輪の後、メダルを獲った野中選手と野口選手が代表のウェア着て会社に来てくれたんです。従業員とふれあって、メダルまで持たせてくれて、皆めちゃくちゃテンションが上がっていました。そういう社内ロイヤリティみたいなものはすごく良いなと思いますね。

——ここまでお話をお伺いして思ったのですが、こういったスポンサー活動が出来るのはやはり宮崎さんの熱意があってこそじゃないかなと。

よく僕の趣味だと言われます(笑)。むしろそのおかげで選手と密にコミュニケーションが取れている。選手をよく知って仲良くなった方が本人も頑張ってくれますから。

たとえば、100万円貰って100万円分の仕事をするのは当たり前じゃないですか。本当に仕事ができる人は100万円貰って200万円分の結果を出してくれる。それは選手も同じ。結果とは必ずしも大会の結果だけではなく、スポーツカルチャーへの影響力や後進の育成なども含まれます。それも含めて200万円分の結果を出せるアスリートであってほしいといつも思っています。

COWsports所属プロスノーボーダー・岡本圭司選手とのツーショット

取材・文/キタノ 撮影/洞澤佐智子

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