「神奈川版ライドシェア」とは別物
なお、日交がライドシェアの予定勤務地に指定している横浜市は、当然ながら神奈川県の年である。
神奈川県では「神奈川版ライドシェア」が企画され、今年5月から実証実験が始まる見込みだが、実は日交のライドシェアと神奈川版ライドシェアはまた別個の事業である。
同じ都市の中でまったく別のライドシェア事業が始まっている、という現象は既に見られる。これはそれぞれの事業が「どのアプリを使うか」で、見た目にもよりはっきりするのではないか。Uberが既に日本版ライドシェアへの参入を表明しているから、その気になればカオスマップを作ることができそうだ。
ドライバーがより稼げるライドシェアを模索か
今後のフェーズは「利用者にとっての利便性」よりも「ドライバーがより稼げる内容」に議論の軸が移るのでは、とも筆者は思案している。
経済団体によっては「ドライバーとの雇用契約だけでなく業務委託契約も認めれば日本版ライドシェアはよりよいものになる」という声もあり、そのあたりを各タクシー会社や配車アプリ運営会社、そして国と自治体がどのように咀嚼して飲み込むのか(或いは吐き出してしまうのか)という動向にも注目する必要がある。
とにかく、日本版ライドシェアの話題は冒頭にも説明した通り極めて展開が早い。最悪、入稿後に「この発表があったから記事のこの部分に追加して」と編集部に言ったりするのだが、日本版ライドシェアが開始される4月に向けてさらに大きなアクションが起こることは間違いないだろう。
言い換えれば、この分野に関するネタは尽きない。筆者は今後もライドシェア関連の話題を追っていきたいと考えている。
【参考】
「日本型ライドシェア」ドライバーのプレエントリーを開始します-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000053767.html
タクシー事業者が取り組む「日本型ライドシェア」導入支援を開始 『GO』配車対応のほか採用支援等を予定-GO
https://goinc.jp/news/pr/2024/01/12/6xsqjb5fguy1tj23uogqhz/
Uber Japan、「タクシー会社によるライドシェア」への参画を発表 提携タクシー会社と 4 月にサービス開始し、全国に展開-Uber
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/taxi-rideshare-2024/
取材・文/澤田真一