「Xの親戚」として知られるBluesky。招待制がなくなり、誰でもこのSNSのユーザーとして登録できるようになった。
旧Twitterの共同創業者ジャック・ドーシー氏が携わっているSNSなのだから、そのデザインが旧Twitterに酷似しているのは当然といえば当然である。しかし旧Twitterや今のXとは違い、「見たい情報だけを見たい」ということが徹底されているようだ。
今回は、筆者が実際にBlueskyを使ってみた上で「Xとの違い」について考察していきたいと思う。
Blueskyの「フィード」とは?
Blueskyは「分散型SNS」と言われている。
この「分散型」の意味は、1回聞いただけでは全く読み取れないだろう。一方でXは「集中型SNS」だそうだが、それですらこの分野に詳しくない人にとっては意味不明である。
これを、どう分かりやすく伝えるべきか。
とりあえず、XになくてBlueskyにある概念を探してみよう。すると突き当たるのが「フィード」である。
このフィードは自分でも作ることが可能なのだが、要は「ある特定の条件に基づいたポストの集合体」である。
たとえば「Most Liked Steam Posts」という題のフィードをフォローする。このフィードは、ゲーム配信プラットフォームのSteamに関するポストだけを集めたものだ。そして次に「ビデオゲーム」というフィードもフォロー。すると自分のタイムラインには、
・フォロー中のユーザーのポスト
・「Most Liked Steam Posts」がまとめたポスト
・「ビデオゲーム」がまとめたポスト
しか表示されなくなる。Xのように「自分はフォローしてない人、しかも関心のないテーマのポスト」が飛び込んでくることは、Blueskyではぐっと少なくなる。
もちろん「フォロー中のユーザーがリポストした内容」はタイムラインに流れてくるが、少なくとも「どうしてこんな投稿が自分のタイムラインに?」ということは起こりづらくなりそうだ。
「嫌いなインフルエンサー」のポストを回避
サーバーをSNSの運営者以外にも各ユーザーが管理できるようにするというのが「分散型SNS」と呼ばれる所以であるが、実際に使ってみるとなかなかどうして心地が良い。
筆者自身、誰とは言わないが「嫌いなインフルエンサー」はいる。
もちろん、その人をフォローすることは絶対にしない。しかし、そのポストが筆者のタイムラインに流れてくる。Blueskyならそのような心配は無用、というわけだ。
趣味に徹するためのSNSとして、BlueskyはXの対抗馬になり得るのではないか。運営者による「特定の投稿の押しつけ」を極力避けているのがBluesky、と表現すれば妥当か。
そしてBlueskyをしばらくいじっていると、今のXの欠点がまざまざと見えてくるのだ。