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アサインメントとは、ビジネスシーンで多く飛び交う用語の一つだ。何となく意味を理解しているものの、アサインとの違いや使い方を正しく理解している人はそこまで多くない印象である。
そこで本記事では、アサインメントの意味と種類、使い方について例文を交えて解説していく。使ううえでの注意点も取り上げているので、企業や組織の一員として働く人は参考にしてほしい。
アサインメントとは?
アサインメントとは、動詞であるアサインの名詞形だ。ビジネスシーンでは度々耳にする用語だが、正しい意味を理解しているだろうか。
以下では、混同しがちなアサインとの違いを含め、解説していく。
■アサインメントの意味
アサインメントを辞書で引くと、意味は以下の通り。
アサインメント【assignment】 読み方:あさいんめんと 割り当て。割り当てられた仕事。課題。 |
アサインメントには、上記のように「割り当て」や「課題」のほか、「任命」、「配属」、「選出」、「付与」など、さまざまな意味がある。
そのため人材業界では「(人材の)選出」、ホテル業界では「(部屋の)割り当て」と、業界ごとに意味合いが異なるのが特徴だ。
■アサインとの違い
アサインメントとアサインの違いは、先述の通り、品詞の種類にある。アサインメントは名詞で、アサインは動詞だ。アサインの意味を挙げるとすると、転職業界で使うなら「選出する」、ホテル業界では「割り当てる」となる。
ちなみにアサインは「アサインする」と度々使われるが、実際のところ「アサイン」と「する」の動詞が二つ重なっているため、日本語的には間違いだ。「アサインメントする」が正解ではあるが、ビジネスシーンでは「アサインする」が一般的であることも覚えておこう。
複数あるアサインメントの種類
アサインメントは業界ごとに意味合いが異なるだけでなく、複数の種類がある。以下では代表的な3つを解説するため、参考にしてほしい。
■ジョブアサインメント
「ジョブアサインメント」は、最も代表的なアサインメントのことだ。その名の通り、仕事を割り振る・任命することで、上司から部下に対して使われる。そのため主に、マネージャーやチームのリーダー、管理職といったマネジメントを担う層が使う用語だ。
適切なジョブアサインメントをすることによって、部下のモチベーションを向上させ、組織や企業の目標を達成する狙いがある。
■ストレッチアサインメント(タフアサインメント)
「ストレッチアサインメント」とは、現段階では達成するのが困難な目標に対応する役職に任命することだ。別名「タフアサインメント」とも呼ばれる。
実力以上の課題や問題をあえてあてがい、各々が解決していく過程のなかでの成長を促すことが狙いだ。人材育成が重要とされる昨今、企業の経営者や人事担当者から注目されている施策のひとつでもある。
■ダブルアサインメント
「ダブルアサインメント」とは、一つの業務に二人を配属することだ。通常であれば一人体制のところ、ペアを組むことによって業務をより広く周知させ、担当者不在などによるトラブルのリスクを軽減する狙いがある。
アサインメントを使った例文
アサインメントは、大きく分けて二通りの使い方がある。上司から部下に向けて使う時は「アサインメントする」、上司の行動を受ける部下側からすると「アサインメントされる」だ。能動的・受動的に使われる場合の例文を、以下で確認してみよう。
■アサインメントする
能動的な意味で使う場合の例文は以下の通り。
【例文】
・新規プロジェクトのリーダーに、〇〇さんをアサインメントすることにした。
・来年度からの新規事業に向け、新たな人材をアサインメントする予定だ。(転職業界)
・今開発中のキーボードに、操作性を向上させる機能をアサインメントした。(IT業界)
・〇月〇日にお泊まりのお客様には、最上階のお部屋をアサインメントしてください。(ホテル業界)
■アサインメントされる
受動的な意味で使う場合の例文は以下の通り。
【例文】
・今期プロジェクトにおいて、重要なチームにアサインメントされた。
・能力を買われアサインメントされたが、上手くやっていけるかやや不安だ。
・部長からの推薦で、来期からのプロジェクトにアサインメントされた〇〇と申します。