髪を触る行動には、単に癖ということだけでなく、さまざまな心理があることをご存じでしょうか?
髪を触る癖には、自分自身を安心させるために行っているものもあれば、ストレスや不安を抱えている状態のときに行ってしまうといった、心身のよくない状態を表すものもあります。
ここでは、心理状態別の髪の触り方と、マイナスの影響がある髪の触り方の癖の改善方法をお伝えします。
髪の触り方に潜む心理状態5つ
髪を触るとひと言で言ってもさまざまな仕草があります。ここでは心理状態別の髪の触り方を見ていきます。
1.緊張している……頭を抱えるように髪に触れる
人は緊張すると髪だけに限らず、自分の体の一部を触って自分自身を落ち着かせようとします。誰かと話すときや何かの発表のときなどに、手を握りしめたり、爪を噛んだりする行動が見られたら、それは緊張しているサインの可能性があります。
髪の場合は、毛先など一部分というよりも、頭全体というように大きく触れようとする行動がある人は、緊張している可能性が高いです。
2.寂しさや不安を感じている……髪をなでるように触る
1.と似ていて、寂しさや不安を感じた場合も、自分自身に安心感を与えるために自分に触れようと髪を触ることがあります。
触り方は頭や髪にダメージを与えるような触り方ではなく、優しくなでるような触り方をすることが多いです。この動作をしている人を見かけたらそっと声をかけてあげるといいでしょう。
3.ストレスを感じている……頭皮や髪をかきむしる
髪の毛を触るというより、髪の毛をかきむしるといった、自分自身を痛めつけるような触り方をしている場合には、ストレスを抱えている可能性があります。
ストレスについては自分で認識している場合もあれば、まだ自分が何に対してストレスを抱えているのか気付いていない場合もあります。
無意識のうちに自分がそのような行動をとってしまっている場合には、まずは自分が何にストレスを感じているのか明確にする必要があります。
4. 自信がある……髪をかきあげる
髪が邪魔な場合、髪を耳にかけたり、まとめたりすることがありますが、そういった行動ではなく、髪をかき上げる仕草をする人は、自分の魅力を周りにアピールしたいという願望が強いといった傾向があります。周囲からの視線を集めたい、自分をもっと見てほしいという自信の表れでもあります。
これは男性よりも女性のほうが癖として多く見られる動作です。
5. 退屈、構ってほしい……髪を頻繁に触る
こちらは髪の触り方というよりも、髪を触る頻度が関係しています。髪を頻繁に触る人は、退屈さを感じている傾向が強いです。髪の毛を触ることでその退屈を紛らわしているのです。
もし会議中などに頻繁に髪を触っている人がいれば、注意力散漫状態になっていると言えます。注意するなど何かアクションを起こしたほうがいいでしょう。
改善が必要な髪の触り方、改善方法
心理状態で取り上げたうち、改善したほうがいいのは、1.の緊張状態を表す「頭を抱えるように髪に触れる」行動と、3.のストレスを感じているときに表れる「頭皮や髪をかきむしる」行動です。
1.の緊張状態は、爪を噛むよりも改善が必要な癖ではありませんが、動作が大きいものになりますので、周囲にその緊張が伝わってしまう恐れもあり、今回は改善するものに含めました。この2つの改善方法をここでは紹介していきます。
1.友人や同僚に髪を触る癖が出たときに声をかけてもらう
癖は自分で無意識のうちに出ていることが多く、自分で意識しようにもうまく行かないことも多いのです。特にストレスを感じていたり、緊張状態にあるときはそのことに意識が向いており、髪を触る癖まで意識を向けることが難しくなっています。
無意識のうちに出てしまう癖は、周囲から指摘されることで改善にグッと近づくことができます。
友人や同僚などに「髪を触っていたら声をかけてほしい」とお願いしてみてください。周囲に頼んだことで、自分の中でも髪に触るという癖に対する意識が強くなります。
2.髪を触る癖に代わる癖を作る
髪を触る、髪をかきむしるといった行動に代わる癖を作ることも改善方法の1つです。
例えば、髪を触りそうになったら、一方の手でもう1つの手を握る、耳たぶを触る、といった行動です。できる限り、髪を触る行動よりもアクションが小さくなるものを考えてみてください。髪をかきむしってしまう人は、触るだけならOKというように、同じ動作でもアクションを小さくすることも有効です。
3.悪癖だと思い込まない
癖を直すことはそもそもとても難しいものです。髪を触る癖がなかなか直らないからといって自分を責めることはやめましょう。
髪を触るという行動は周囲に直接迷惑をかけるものではなく、悪癖だと思い込まないことも大切です。悪癖だと強く思うと、髪を触ってしまった場合には罪悪感を強めてしまいます。それによりストレスは強くなってしまうので、注意してください。
文・構成/藤野綾子