「マイナンバーカード偽造団」の話題がXで拡散されている。
これはFRIDAYデジタルの記事が発端の現象で、該当記事の筆者が何とマイナンバーカードを偽造している中国人のカード偽造業者を取材したという内容だ。
極めて衝撃的な内容であり、私、澤田真一は同業者として脱帽せざるを得ない。
が、Xでは記事の筆者の意図とは全く別方向の反応が見られるようだ。
今ある偽造マイナンバーカードは「粗悪品」
ライターという仕事をしていると、書いた記事が自分の思惑とは違った形で解釈されてしまうことがある。それはライターの落ち度では全くない。
素晴らしい内容の記事ほど、誤解を招きやすい。
「マイナンバーカードを偽造している外国人犯罪集団がいて、既に万単位の偽造カードが流通している」という内容の報道は、確かに強烈なインパクトがある。
しかしFRIDAYデジタルの記事にもある通り、犯罪者はカードに内蔵のICチップまではコピーできていない。
そして2024年2月9日時点で、ICチップまで精巧に再現された偽造マイナンバーカードは確認されていない。
つまり、外国人犯罪集団が作っているカードは粗製乱造の粗悪品ということだ。
1万円札をただ両面コピーしただけの代物と大差ない、と書けばより的確か。紙幣もマイナンバーカードも、個人ではまず再現不可能な偽造防止技術がふんだんに詰め込まれているのだ。