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「マイナンバーカード偽造団」の話題が拡散、それでも心配する必要はない理由

2024.02.14

マイナンバーカードの偽造防止策

去年12月8日に行われた河野太郎デジタル大臣の記者会見の動画がある。

河野氏はここで、偽造マイナンバーカードについて触れている。

https://youtu.be/5Sv8hd8lCd8

12月4日(月)に検挙されました中国人らによる組織的な入管法違反事件において、マイナンバーカードのようなものが押収されておりますので、お知らせいたします。

この件は警視庁で現在捜査をしておりますが、偽造されたマイナンバーカードのようなものは9枚、いずれも外国人名義でもちろん正規なものとは全く違います。いろいろなところで販売もされている白いプラスチックカードにICチップがついたものにマイナンバーカードの券面のような内容を印字するという単純なものです。

マイナンバーカードには様々な偽造・変造防止対策が行われておりまして、例えば券面の右上にマイナちゃんが印刷されていますが、このマイナンバーカードのマイナちゃんはパールインキという特殊なもので印刷されておりまして、カードの角度を変えると色が変わる。

偽物は色が変わりませんので、すぐに偽造・変造されたものはわかるようになっております。お手元のカードで確認してみていただきたいと思います。

今後とも安心してカードをご利用いただけるよう、安全性について引き続き周知を図っていきたいと思います。

マイナンバーカードにはICチップ以外にも偽造防止策が施されているということは、河野氏の公式サイト内のブログやXの投稿でも触れられている。

偽造カードは市販されているプラスチックカードにそれらしい印刷とラミネート加工をしたものに過ぎず、技術的にはお世辞にも高いものとは言えない。その実態は家内制手工業のような具合ではないか。

そんな代物だからこそ、河野氏はこの問題については上の記者会見で多少の尺を割いたのみに留まったのだろう。

「ICチップ認証マスト」の重要性

しかし、偽造カードがあぶり出した問題も確かにある。

それは預金口座開設の際、マイナンバーカードの確認を目視のみに頼っている銀行があるらしいという点だ。

これを「ICチップ認証がマスト」とすれば、粗悪な偽造カードはあっという間に駆逐されるだろう。カード所持者が日本人、外国人にかかわらず例外なくICチップ認証を行えば、犯罪集団の作った偽造カードは一夜として役に立たないプラスチックの板に成り下がる。

その上で、河野氏も言及した「マイナちゃんの部分はパールインキで印刷されている」という点をひとつの常識として認識しておくべきだ。これは紙幣で言うところの「すかし」。カードの真贋を見破る、最も手っ取り早い手段である。

動揺に値せず

どちらにせよ、同時に今現在流通しているという偽造カードは日本に脅威を与えるほどのものでは全くない。

極めて低レベルな技術で粗製乱造されている偽造マイナンバーカードは、「まだ日本人がマイナンバーカードの扱い方に慣れていない」点を突いているに過ぎない。

「マイナンバーカードの技術的な脆弱性が露見した」「誰にも見分けがつかないクオリティーの偽造カードが流通している」という意味ではない点をしっかり認識すべきである。

【参考】

「こんなもの3日あればすぐ作れるよ」激増する”中国人マイナンバーカード偽造団”を直撃取材!-FRIDAYデジタル
https://friday.kodansha.co.jp/article/355555

河野大臣記者会見(令和5年12月8日)-デジタル庁
https://www.digital.go.jp/speech/minister-231208-01

偽造と詐欺-衆議院議員 河野太郎公式サイト
https://www.taro.org/2023/12/%E5%81%BD%E9%80%A0%E3%81%A8%E8%A9%90%E6%AC%BA.php

取材・文/澤田真一

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