室外機の設置・使用時に関する注意点
三菱電機 空調冷熱システム事業部 久田優美 氏
【1】室外機を設置する際は近隣の環境に注意しましょう
表1の通り、隣の住宅の玄関や窓際付近に室外機を設置すると、騒音や風で隣家の方などに不快感を与えてしまう可能性があります。
住まいを新しく購入する場合や、エアコンを新しく設置する際には、以下の点を踏まえて室外機の「設置場所・向き」をハウスメーカーなどの担当者やエアコン設置業者に相談しましょう。
<室外機設置時、近隣環境への配慮ポイント5つ>
(1)隣家の窓や玄関に近い場所での設置はなるべく避ける
(2)吹き出し口を、隣家や玄関の方に向けないようにする
(3)室外機のファンに、ホコリやごみ等があたることにより起こる異音を防ぐために、ホコリが溜まりづらく風通しの良い場所を選ぶ
(4)室外機の周りには、風を遮るものを置かない
(5)近隣住民が通る場所(マンションの場合は隣室のベランダ)に、ドレン水が流れないようにする
※冬場はドレン水が凍結する恐れもあるので気を付けましょう。ドレン水とは室内機で空気を冷やす際に出た排水のことで、ドレンホースで外へ排出する必要がある水のこと。
【2】室外機を安定稼働させるための、「設置場所」&「使用時」の3つのポイント
Point1:家の「東側」か「南側」がおすすめ
家の「北側」や「西側」は季節風の影響を受けやすく、降雪時は雪が室外機に吹き込んでしまう可能性があります。
また、「霜取り」中に室外機に強風が当たると「霜取り」の時間が長くなることがあります。
「霜取り」とは…
室外機の熱交換器に霜が付着すると、熱交換が十分に行われず暖房能力を発揮しにくくなるため、エアコンにはその霜を溶かすために、自動で「霜取り」を行う機能があります。
「霜取り」時には、霜を溶かすためにあたたかい冷媒を室外機側にまわすため、室内機から冷たい風が吹かないよう暖房運転を短時間停止します。
Point2:風通しが良い場所に設置し、室外機の吹き出し口付近にモノを置かない
風通しが悪くホコリがたまりやすい場所だと、室外機にホコリが付着し、エアコンの運転効率が低下する場合があります。また、吹き出し口付近にモノがあるとそれらが障害となり、エアコンの運転効率が下がってしまいます。
Point3:直射日光が当たらない場所に設置
夏場、直射日光によって室外機の温度が上がると、エアコン冷房の稼働効率が低下する場合があります。
調査概要
調査対象者/30~50代の男女600名(東京・大阪在住)
・調査方法/インターネット
・調査期間/2023年12月22日(金)~12月24日(日)
関連情報
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/kirigamine/special/oshiete/
構成/清水眞希