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「プロパガンダ」とはどういう意味?言葉の語源、種類、使い方を解説

2024.03.20
『プロパガンダ』とは、特定の思想や教えに人々を導こうとする宣伝活動を指します。メディアや芸術が媒体とされるケースが多く、知らず知らずのうちに影響を受けていることが少なくありません。プロパガンダの意味や語源、種類について理解を深めましょう。

プロパガンダとは何か?

『プロパガンダ』は、外国語を語源とする言葉です。普段からよく見聞きしても、意味や使い方が分からない人は少なくありません。まずは、プロパガンダの意味と語源を解説します。

■意味は特定の物事に対する「宣伝」

プロパガンダは、個人や集団を特定の思想や教えに誘導しようとする宣伝活動を指します。例えば、ある権力者をたたえる音楽や映像を言いはやすことは、プロパガンダの一種といえます。

人々の意見・態度・感情・思想・行動をコントロールしようとする点において、プロパガンダは『大衆操作』や『世論誘導』に近いといえるでしょう。さまざまな分野で用いられますが、一般的には、政治的な意図に基づく政治宣伝を指すケースが多いようです。

■ラテン語の「propagare」が語源とされる

プロパガンダは、種をまく・広がるを意味するラテン語の『propagare』が語源です。プロパガンダというと、あまり良くないイメージを持つ人がいますが、言葉自体にマイナスの意味はありません。

一説では、プロパガンダが最初に公式化されたのは『Sacra Congregatio de Propaganda Fide』であるといわれています。カトリック教会の布教を目的とする布教聖省のことで、1622年に設立されました。

そこから、宗教的な思想に誘導するための宣伝というイメージが生まれ、徐々に『情報操作』や『洗脳』といった否定的・軽蔑的な意味合いで使われるようになります。

プロパガンダの使い方は?

英字新聞

(出典) pixta.jp

プロパガンダは、日常会話の中ではあまり使用しない言葉ですが、新聞やニュース、雑誌の中ではたびたび登場します。例文を挙げながら、言葉の使い方を解説します。

■プロパガンダを使った例文

プロパガンダは主に、特定の思想や教えに誘導しようとする政治宣伝を指し、通常、マイナスのニュアンスを含んで使用されることが多いです。しかし、企業の宣伝もプロパガンダの一形態に含まれることがあります。具体的な例文をいくつか紹介します。

【例文】

  • 敵の戦意を喪失させ、国民の参戦意欲を高めるため、戦時中はプロパガンダが繰り広げられた
  • 企業のプロパガンダによって、消費者は商品Aを大量に購入するようになった
  • プロパガンダに惑わされず、自分に本当に必要なものを見極めなければならない

プロパガンダの主な種類

電車でスマホを見る

(出典) pixta.jp

プロパガンダの形態は一つだけではありません。映画やポスターなどの芸術を利用したものもあれば、企業が自社の利益獲得のために行うプロパガンダもあります。代表的なプロパガンダの種類と特徴を見ていきましょう。

■芸術を利用したプロパガンダ

プロパガンダには、絵画・映画・ポスター・音楽・アニメ・漫画といった芸術が利用されます。特に、政治的な思想を国民に広める上で、五感に訴える芸術は格好の手段といえるでしょう。

戦時中は、愛国心を高めたり、相手国への憎しみをあおったりするために、街角にはプロパガンダポスターが貼られました。軍のプロパガンダアニメによって、無垢な子どもたちの中にも戦争が刷り込まれていきます。

プロパガンダは、現代社会にも溢れています。ただ、芸術は人々の心に自然に入り込むため、それがプロパガンダであると気付く人はほとんどいません。

■サイバープロパガンダ

『サイバープロパガンダ』とは、データベースや端末機器を乗っ取り、SNSやニュースサイトを通じてプロパガンダを仕掛ける手法を指します。例えば、X(旧Twitter)などでフェイクニュースやうその情報を投稿し、拡散することがサイバープロバガンダの一つです。

ネットワークを介してサーバや端末に侵入し、データの窃盗や改ざんなどをする不正行為を『サイバー攻撃』といいます。サイバープロパガンダは、サイバー攻撃とプロパガンダを合わせたものといえるでしょう。

多くのサイバー攻撃は金銭狙いですが、サイバープロパガンダの目的はさまざまです。政治家や社会的に影響力のある人を陥れることが目的の場合もあれば、大衆の不安をあおるために行なわれる場合もあります。

■ブラックプロパガンダ

情報の発信元が偽装されている、または偽の情報が含まれているプロパガンダは、『ブラックプロパガンダ』と呼ばれます。例えば、戦時中に自国が劣勢にあるのにもかかわらず、勝っていると報道するのは、ブラックプロパガンダです。

発信元が明確で、かつ情報も正確なものは『ホワイトプロパガンダ』、正しいかどうかの区別がつかないものは『グレープロパガンダ』と呼ばれることも覚えておきましょう。世間で信頼性が高いとされている機関でも、正しい情報を提供しているとは限りません。

■コーポレートプロパガンダ

『コーポレートプロパガンダ』とは、企業が自社の利益を上げるために行なう『企業宣伝』のことです。具体的には、テレビのCMや広告、SNSなどを通じて、企業や自社サービスの良いイメージをつくり上げ、消費者に選んでもらうように仕向けます。

例えば、社員が真剣に研究開発に向き合う様子や地域の人と笑顔で交流する様子をCMで流せば、人々の中にプラスのイメージが形成されます。企業側から製品やサービスを売り込まなくても、イメージの操作によって消費者の心や行動に影響を与えられるのです。

コーポレートプロパガンダは、事実に基づく宣伝であるため、ホワイトプロパガンダに含まれます。

構成/編集部

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