チョコレートとウェルビーイングの関係性に期待が高まる中、ロッテは、チョコレート事業60周年を機に、「ちょこっと幸せ研究所」設立発表会を開催。同研究所では、今後「チョコレートを食べることで幸福度が向上するのかどうか」を探っていくという。
大好きなものを食べると幸福度は増すであろうと想像するが、チョコレートには特にその傾向があるようだ。「チョコレートの喫食と幸福度に関する調査」の結果と共に、今後の展開について話を聞いた。
今やチョコレートは生活の必需品?
ロッテがチョコレート事業をスタートしたのは、1964年の2月。事業としては後発なこともあり、消費者の立場にたち、高品質で独創的なアイディアの商品の開発を続けてきたという。ガーナチョコレートを筆頭に、クランキーやパイの実、コアラのマーチなど、長く愛され続けているブランドも多い。
直近では為替やカカオの高騰により、昨年9月半ばに値上げを行なったところ、売り上げが一時的に落ち込んだ。ところが、11月ごろから回復し、2023年のロッテのチョコレート市場は、前年比106.3%と順調に売り上げを伸ばしている。
「これは、チョコレートは嗜好品ではなく、気持ちの上での必需品になっているのではないかと感じました」(ロッテ代表取締役社長 執行役員 牛膓栄一さん)
ロッテが生活者にインタビューしたところ、「チョコレートと他のお菓子(ガム・キャンディ・ビスケット・アイス)は、どのような存在か」という質問で、チョコレートは「絶対必要で、他に代わるものがない」と回答した人が41.9%。それに対し、他のお菓子類で同様の回答をした人は25.4%という結果に。ロッテはウェルビーイング実現に向け、「カラダの健康」「ココロの幸せ」「サステナブル」という3つのテーマを中心に展開をしていく予定だが、これらの生活者の声を元に「ココロの幸せ」を注力していく予定だ。
「最も大切なのが、ココロの幸せです。それがどう作られていくのかを『ちょこっと幸せ研究所』で研究し、幸せを共有していきたいです」(牛膓さん)
研究所の設立は、ロッテのチョコレートだけでなく、チョコレート市場全体を広げる役目にもなりそうだ。