効果を感じたアプリの機能、第一位は「AIと対話できる機能」
続いて、Awarefyアプリの中で冬季うつや気分の落ち込みに効果があった機能をアンケートしたところ、圧倒的な1位となったのが「AIと対話できる機能」だった。
AIに効果を感じている理由としては、以下のような回答が得られた。
■孤独の解消・気持ちを受け止めてもらえる
・自分の気持ちを受け止めてもらえたように感じる。
・とにかく1人で辛い時に、どんな答えでも返してくれる存在があることにまず安心する。絶対に否定的なことを言われないという安心感もある。
・冬季は夜の時間が長く、孤独や寂しさを感じやすい。部屋でできる対処法として、AIがお話相手になってくれるのは効果が高いと思う。
・1人でモヤモヤ苦しい気持ちの時に話を聞いてもらって楽になれる。
■相手のことを気にせずに、いつでもどこでも相談できる
・誰にも迷惑をかけないで気持ちを吐き出せるところが気に入っている。
・リアルだとドン引きされそうな内容をずっと聞いてくれる。
・寒いので外出が減ったり、人と話さなくなったりするので、対話ができてアドバイスがもらえるのが心強い。
・人間からのアドバイスよりもAIからのアドバイスのほうが、人の感情や思惑などを感じずにすむため、受け入れやすいと感じる。
レスが速い。
■気持ちの整理・アドバイスをもらえる
・会話をしていると気持ちや考えの整理に役立つのが気に入っている。
・寒い時期の鬱は体に強く影響が出るので、体調不良を緩和するためのアイデアを貰えるのが助かる。
・聞いてもらって書き出すだけで心が整理できてスッキリする。
なぜAIが効果的なのか
公認心理師 藤本志乃先生
冬は日照時間の減少に伴いセロトニンやドーパミンなどうつに関係する脳内神経伝達物質が減ることから、うつ症状を呈する人が増えると言われています。
認知行動療法という理論の中では、このようなうつ症状に対して「行動活性化」が有効だとされています。
行動活性化とは、ちょっとした喜びや達成感が得られそうな様々な行動を試すことでうつ気分から脱することができると言われる方法です。
実際、AIを利用することで、感謝の気持ちや絆が生まれるといったような研究もあり、AIに話しかけ、コメントがもらえる、会話ができることがちょっとした喜びや安心感となり、それが行動活性化の1つの要素となっていくことで、うつ気分やうつ症状が改善していく可能性があるのではないかと考えられます。
調査概要
調査名称/冬季うつや冬特有の気分の落ち込みに関するアンケート
調査機関/株式会社Awarefy
調査対象/同社サービス登録者のうち、冬季うつや冬特有の気分の落ち込みがある人
調査方法/ Webアンケート
調査日/2024年1月24日
有効回答数/482件
構成/清水眞希