太陽光・蓄電池の経済効果診断「エネがえる」を提供する国際航業では、太陽光発電・蓄電池のどちらも導入したことがない製造業の経営者・役員を対象に、製造業の電気料金高騰に関する意識調査を実施。回答結果をグラフと図表にまとめて発表した。
2023年を振り返って製造業の61.3%が「電気料金が増加した」
「Q1.2023年を振り返って、あなたの会社が支払っている電気料金は増加しましたか」(n=106)と質問したところ、「かなり増加した」が26.4%、「やや増加した」が34.9%という回答結果となった。
■2023年の電気料金高騰、2024年1月からの電気料金値上げに対して71.6%が「対策の必要性」を実感
「Q2.2023年の電気料金の高騰に加え、2024年1月からの大手電力5社の電気料金値上げを受けて、あなたの企業では対策を行う必要性を感じますか」(n=106)と質問したところ、「非常に感じる」が25.4%、「やや感じる」が46.2%という回答となった。
■電気料金高騰への対策として回答者の43.4%が「製品への価格転嫁」を検討
Q2で「非常に感じる」「やや感じる」と回答した人に、「Q3.どのような対策を行いたいと思いますか(複数回答)」(n=76)と質問したところ、「製品への価格転嫁」が43.4%、「従業員の意識改革」が32.9%、「省エネルギー設備への転換」が31.6%という回答が得られた。
■対策の必要性を感じない理由、回答者46.2%が「電気料金の高騰の影響をそれほど大きく受けていないから」
Q2で「あまり感じない」「全く感じない」と回答した人に、「Q4.対策の必要性を感じない理由を教えてください。(複数回答)」(n=26)と質問したところ、「電気料金の高騰の影響をそれほど大きく受けていないから」が46.2%、「他のコスト削減策の方が優先順位が高いから」が26.9%、「できることは全てできていると考えるから」が23.1%という回答結果となった。
42.4%が「産業用の太陽光発電・定置型蓄電システム」の導入に興味あり
「Q5.あなたは、産業用の太陽光発電・定置型蓄電システムの導入に興味はありますか」(n=106)と質問したところ、「非常にある」が10.3%、「ややある」が32.1%という回答となった。
■産業用太陽光発電・定置型蓄電システム導入により回答者の66.7%が「電気料金の節約」に期待
Q5で「非常にある」「ややある」と回答した人に、「Q6.産業用太陽光発電・定置型蓄電システムの導入にどのような期待を抱いていますか(複数回答)」(n=45)と質問したところ、「電気料金を節約できること」が66.7%、「脱炭素に貢献できること」が51.1%、「余剰電力を売電できること」が46.7%という回答順になった。
■「買取価格の安定化」や「SDGs」などに期待する声も
Q6で「わからない/答えられない」以外を回答した人に対して、「Q7.Q6で回答した以外に、産業用太陽光発電・蓄電池の導入に対する期待があれば、自由に教えてください(自由回答)」(n=45)と質問したところ、「買取価格の安定化」や「SDGs」など27の回答が得られた。
■産業用太陽光発電・定置型蓄電システム導入の障壁、回答者の45.6%が「運用・維持管理コストの試算」と回答
Q5で「あまりない」「全くない」と回答した人に、「Q8.産業用太陽光発電・定置型蓄電システムの導入を決める上での障壁を教えてください(複数回答)」(n=57)と質問したところ、「運用・維持管理コストの試算」が45.6%、「長期間にわたる安定した性能への懸念」が36.8%、「設置場所の確保」が35.1%という回答となった。
調査結果まとめ
今回は、太陽光発電・蓄電池のどちらも導入したことがない製造業の経営者・役員106名を対象に、製造業の電気料金高騰に関する意識調査を実施した。
まず、2023年を振り返ると、61.3%が「電気料金の増加」を実感していることがわかった。また、2023年の電気料金高騰や、2024年1月からの大手電力5社の電気料金値上げに対して、71.6%が何らかの対策が必要と感じており、その対策として、回答者の43.4%が「製品への価格転嫁」、32.9%が「従業員の意識改革」を行いたいと回答している。
一方で、対策の必要性を感じない回答者のうち46.2%から、「電気料金の高騰の影響をそれほど大きく受けていない」との声が聞かれた。また、産業用太陽光発電・定置型蓄電システムの導入については、42.4%が興味を示しており、その中の66.7%が導入により「電気料金を節約できる」と期待を寄せている。
最後に、産業用太陽光発電・定置型蓄電システム導入への関心が低い回答者に、導入を決める上での障壁について聞いたところ、回答者の45.6%が「運用・維持管理コストの試算」を挙げた。
今回の調査では、製造業の多くが電気料金高騰の課題に直面しており、その対策に苦慮している実態が明らかになった。
2024年には電気料金のさらなる増加が予想される中、自社で発電した電気を自社で使う「自家消費」への意識が高まっており、産業用太陽光発電・定置型蓄電システム導入に対する関心の高まりが推察できる。
調査概要
調査概要/製造業の電気料金高騰に関する意識調査
調査方法/DEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間/2024年1月4日〜同年1月9日
有効回答/太陽光発電・蓄電池のどちらも導入したことがない製造業の経営者・役員106名
出典/エネがえる運営事務局調べ
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構成/清水眞希