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そもそもコンテンツとは?
Webサイトやホームページには、『コンテンツ』という言葉がよく使われています。近年はビジネスシーンでも使用されており、意味を理解していないと、話の内容が分からなくなるケースも少なくありません。コンテンツの本来の意味と業界による意味の違いを解説します。
■コンテンツの意味
コンテンツとは、英語で『contents』と表記し、以下のような意味を持ちます。
- 内容物・中身
- 含有量
- 電子的に利用ができる文書・画像・映像など
ビジネスシーンで登場するコンテンツとは、インターネットなどの情報サービスによって提供される『情報の中身』を指すのが一般的です。
一口にコンテンツといってもさまざまな種類があり、デジタルコンテンツやアナログコンテンツ、Webコンテンツなどに大別されます。
■業界による意味の違い
コンテンツの意味やニュアンスは、業界ごとに異なります。他業界の人と話をする際に、コンテンツの定義を明確にしておかないと、食い違いが生じる恐れがあるでしょう。
例えば、エンターテインメント業界におけるコンテンツは、映画・音楽・コミック・ゲーム・小説などの『創作物』を指します。インターネットとモバイル端末が普及した現代は、時間や場所を問わずにエンターテインメントが楽しめるようになりました。
マーケティング業界におけるコンテンツとは、ブランドや製品を広めるために発信される『情報・メッセージの内容』のことです。具体的には、ブログ記事・SNS・動画・メールマガジンなどを指します。
コンテンツの主な種類
ひと昔前までは、物理的な形で保存できるアナログコンテンツが主流でしたが、近年はデジタルコンテンツやWebコンテンツ、モバイルコンテンツを利用する人が増えています。コンテンツの主な種類と特徴をチェックしましょう。
■データとして保存されるデジタルコンテンツ
『デジタルコンテンツ』とは、情報の中身がデジタル化されたコンテンツです。代表的なデジタルコンテンツには、以下のようなものがあります。
- 音楽のストリーミングサービス
- オンラインゲーム
- 映画や動画の配信サービス
- 電子書籍
デジタルコンテンツの特徴は、データとして記録・保存できることです。年数が経過しても劣化の心配がない上、いくらでも複製ができます。消費者側からすれば、わざわざ店に足を運ばなくても、すぐにコンテンツを手に入れられるのが魅力といえます。
■物理的に手に取れるアナログコンテンツ
『アナログコンテンツ』とは、物理的な形で記録・保存されるコンテンツを指します。デジタルコンテンツと違い、実際に手に取ったり、五感で体験したりできるのが特徴です。代表的なアナログコンテンツには、以下のようなものがあります。
- 紙媒体の本・漫画・新聞・雑誌
- CD・DVD・レコード
- 映画館で上映される映画
- ライブ・コンサート
- 演劇
劣化しやすく、保存が難しいことから、近年はアナログコンテンツからデジタルコンテンツに移行する動きがあります。ただ、デジタルにはない魅力を味わうために、あえてアナログを選ぶ人も少なくありません。
■インターネット上で閲覧できるWebコンテンツ
『Webコンテンツ』とは、インターネット上で閲覧できるコンテンツを指します。Web上に作られたプラットフォームを通じて、利用者に情報が提供される仕組みです。代表的なWebコンテンツには、以下のようなものが挙げられます。
- ニュース記事
- ブログ記事
- SNSの投稿
- YouTubeなどの動画サイト
デジタルコンテンツと同様、劣化の心配がなく、他者との共有が容易なのがメリットです。利用者側からすれば、最新の情報をタイムリーにキャッチできるのが魅力といえます。
■モバイル端末で閲覧できるモバイルコンテンツ
『モバイルコンテンツ』とは、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどの『モバイル端末』によって閲覧・利用ができるコンテンツ全般のことです。
具体的には、モバイル用に最適化されたWebサイトやモバイル用のアプリを指します。これらは、Webコンテンツの一種であるといってよいでしょう。
モバイル用のアプリというと、ゲームアプリや音楽アプリ、SNSアプリを思い浮かべる人が多いですが、種類はエンターテインメントの分野にとどまりません。ビジネスや教育など、ありとあらゆる内容のアプリおよびコンテンツが登場しています。
質の高いコンテンツが求められる理由
多くの企業では、ブランド力の向上や商品のアピール、顧客の育成(ナーチャリング)などを目的にコンテンツを作成しています。とりわけ、SEOやマーケティングに利用されるコンテンツは、量よりも質の高さが重要視されています。コンテンツに対して、品質の高さが求められる理由を見ていきましょう。
■コンテンツの質が自社の認知や集客に直結するため
かつてはものを作れば売れる時代でしたが、現代は、良品を作るだけでは売れない時代です。消費者のニーズを捉えてよいものを作り、さらに自らが情報を発信しなければ、市場での生き残りは難しいといえるでしょう。
企業が売り上げを増やすには、多くの人に自社の商品・サービスに興味を持ってもらう必要があります。その方法の一つとして、コンテンツの制作・配信がありますが、ただ単に大量のコンテンツを作ればよいわけではありません。
コンテンツの中身が薄いと、消費者は『この情報は価値がない』『自分には関係がない』と判断するため、売り上げや集客にマイナスの影響が及びます。良質なコンテンツを継続的に配信してこそ、目に見える成果につながるといえるでしょう。
コンテンツに関連するビジネス用語
ビジネスシーンでは、コンテンツに関連する用語が数多く登場します。用語の意味を正しく理解していないと、話の意味が分からなかったり、認識のずれが生じたりする可能性があるでしょう。代表的な用語をピックアップして紹介します。
■コンテンツビジネス
『コンテンツビジネス』とは、オリジナルのコンテンツの制作・販売によって利益を得るビジネスモデルを指します。現代では、デジタルコンテンツやWebコンテンツを活用するケースが多いでしょう。
具体例としては、YouTubeで動画を配信して収益を得たり、Web上のプラットフォームでオリジナルの写真・イラスト・漫画・小説などを販売したりすることが挙げられます。
ビジネスには多くの資金を必要としますが、コンテンツビジネスであれば、初期投資が比較的少なくて済むのがメリットです。さらに、デジタルコンテンツやWebコンテンツの場合は、在庫を抱えずに済むでしょう。
■コンテンツマーケティング
『コンテンツマーケティング』とは、消費者に有益なコンテンツを提供して自社のファンを増やし、売り上げアップや集客などにつなげるマーケティング手法です。
インターネットやSNSが普及した現代、消費者は商品・サービスを購入する前に『情報収集』を行うのが一般的です。売り込み型のアプローチをせず、消費者が知りたい情報を継続的に提供することで、徐々に自社に好意を持つ『ファン』が増えていきます。
コンテンツマーケティングを活用すれば、広告費を抑えられますが、売り上げにつながるまでに多くの時間と労力を必要とします。中長期的な計画を立てた上で、コンテンツの制作体制を整えることが重要です。
■コンテンツSEO
『コンテンツSEO』とは、コンテンツを活用したSEO対策のことです。良質なコンテンツ(記事・ブログなど)の配信を継続的に行い、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの上位表示を狙います。集客数の増加が見込めるだけでなく、自社のブランディングにもつながるのがメリットです。
かつては、被リンクの大量設置や複製コンテンツの制作、隠しリンクといったSEO対策が行われていましたが、検索エンジンの性能向上により、小手先のテクニックは通用しなくなりました。
逆に、訪問者に役立つサイトやしっかりと作り込まれた良質なサイトが上位表示されやすくなり、良質なコンテンツによるコンテンツSEOを採用する企業が増えたのです。
構成/編集部