働く者一人ひとりがそれぞれに合うやり方で業務に臨む傾向
世界150か国以上で活動する米国発のHR(Human Resources)企業のDeel Inc.(以下 Deel)から、2024年に予測される7つの仕事のトレンドに関するリポートが到着したので、その概要をお伝えする。
2023年は企業がコロナ禍前の活動に復調しつつあり、働く環境にも大きく変化が生じる1年となった。多くの企業がリモートワークと出社のハイブリッド方式を選択する一方で、出社回帰する企業も見受けられる。
こうした変化の中で、労働者一人ひとりがそれぞれに合うやり方で業務に臨む傾向があった。
同社では「以下7つが2024年の仕事のトレンドになると考えています」とコメントしている。
<1>仕事中における「機内モード」の活用
ある企業では従業員の集中力を高めるために、100分間機内モードをオンにする取り組みをしている。機内モードの時間を読書、ブレインストーミング、その他従業員が集中力を高めるのに役立つことに費やすことを提案している。
<2>「スキルファースト」雇用の浸透
世界の雇用トレンドとして、大卒資格や前職でのキャリアがなくても、適切なスキルを持っていればその仕事に適任であるという考えが浸透し始めている。
<3>怒りに任せて転職活動をしてみる
昇進を見送られた、職場で不当な扱いを受けている等の解決策の1つに「怒りに任せて転職活動をすること」が挙げられる。職場に不満がある場合、思い切って他社のポジションに応募することで、ストレスの発散と自身の市場価値の確認を同時にすることができる。
<4>「1週間に5日出社する」という概念の終焉
従業員をオフィスに出社させる動きが強まっている一方、在宅勤務は依然として定着している。従業員・経営者双方が、特に日々の通勤にかかる時間やコスト等の問題に再度直面し、疑問を抱いている。
<5>「Queenagers(クイーンネージャー)」の台頭
1980年代ごろからキャリアをスタートし、強い意志と野望で壁を破ってきた女性たちが台頭している。年齢層は45〜65歳である程度大きくなった子供がおり、比較的高収入である傾向がある。
<6>「Social Side Gigging(ソーシャル・サイド・ギギング)」の強まり
在宅勤務が普及することで不足しがちな社会的な交流を補うため、週末に社会的交流の多い仕事に就く人が増加している。特に飲食店やバーテンダーなどの職種が人気だ。
<7>オンライン会議内でのバーチャル背景の減少
ここ数年、SNS上のフィルターやフォトショップの過度な使用を控えようという声が世界で散見されている。そうした声を踏まえ2024年では、バーチャル背景ではなく自分の一部として実際の背景を見せること、そのために整理整頓することが重視されると予測。
構成/清水眞希