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「働きがいのある企業ランキング」で日本企業が躍進した理由

2024.01.29

転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークから、「働きがいのある企業ランキング2024」が発表された。

このランキングは、2023年の間、社員・元社員による社員クチコミサイト「OpenWork」に寄せられた会社評価レポートを対象に、総合的に評価が高かった企業をランキング化したものだ。

本稿では、その概要をお伝えする。

働きがいのある企業ランキング2024

■日系企業の大躍進。共通点は「社会的インパクト」と「成長支援への評価」か

TOP10の7社が外資企業だった昨年に対し、5社が日系企業となった今年のランキング。働き方に関する先進的な取り組みを行っている企業が名を連ねる形となった。

ランクインした日系企業のクチコミには「社会へのインパクト」「成長機会」に関する声が多く見られた。

<1位 リクルートのクチコミ>
基本的にどのサービスも社会課題(リクルート社内では「負」と呼んでいる)の解消を目指しており、社会へのインパクトを重視している人は働きがいを感じやすいのでは。進みたい道が見えていなかったとしても、上司・社内人事のサポートが充実しており、強みや関心を起点にキャリアを開発しやすい。(マーケティング・在籍3年未満)

<3位 電通の社員クチコミ>
世の中で話題になっているものの裏にはほぼ広告代理店が絡んでいるのではないかと感じるほど、社会に与えるインパクトをもたらしている。自分自身が関わった案件から人の気持ちが動いたり、流行が生まれることは大きなモチベーションになっている。(営業・在籍3~5年)

若手のうちからチャンスをもらえる機会が多い。また、自分から働きかけていくことで、いくらでもチャンスはつくれるような会社。好きなこと・やりたいことを発信し続けていれば声をかけてもらえることもあるし、自分で仕事をイチから作っていくことも頑張れば可能。(ソリューション・在籍5~10年)

■近年の世相を反映。若手への裁量権が特徴的

ランクイン企業全体として「年次に関係なく、裁量権が与えられること」に対する評価の声が寄せられた。

働き方改革による「働きやすさ」に関する評価は高まる一方、「働きがい」は日本全体において二極化しやすい側面がある。終身雇用制度を廃止し、ジョブ型雇用を導入する企業が増える中、若手のうちから裁量権を与えられスキルセットできる環境を求める機運の高まりが推察できる結果となった。

<4位 アビームコンサルティングの社員クチコミ>
クライアントの年次が上の方々と若いうちから話すことができ、いい刺激となっている。また、同期にも優秀な人材が多いので切磋琢磨して働くことができる。自身で上流から案件をすすめていくことができるため、単なる作業者とならずに仕事ができるところも良い。(アナリスト・在籍3年未満)

<5位 日本アイ・ビー・エムの社員クチコミ>
若手の頃から責任のある仕事を任される機会を得る事が可能であり、経験を通じて自身のスキルを成長させる事が可能。また、研修プログラムも充実しており、知識の取得に関してもサポート環境が整っている。(エンジニア・在籍10~15年)

■オールラウンド型のみならず、スパイク型企業も複数ランクイン

OpenWorkの定量スコアは、総合評価の他に8つの項目があり、企業ページでは各項目のスコアを基に8角形のレーダーチャートが閲覧できる。

ランクイン企業は、各指標全体的に高評価を得ている「オールラウンド型」であることが想像されやすいが、特定の項目において特に高い評価を得ている「スパイク型」企業のランクインも複数見られた。

限られた経営資源の中で、どこかに特化した強みを持ち、それを求めている人材を採用するといった合理的な戦略は組織運営上重要な一手であることが考えられる。

調査概要
OpenWorkにおける総合評価を集計したランキング。匿名の社員・元社員による自らの職場環境に関する、以下の8つの評価項目点を元に、OpenWork独自のアルゴリズムにより算出している。
8つの評価項目:「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「20代成長環境」「人材の長期育成」「法令順守意識」「人事評価の適正感」

関連情報
https://www.openwork.jp/

構成/清水眞希

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