ハイエンドオーディオのハーマンガードンサウンドシステムが標準装備
一方、インテリアはデザイン、広さを含めレヴォーグとほぼ共通で(シート表皮や一部加飾は異なる)、ここもまた、フォレスターのようなSUVテイストはほぼない。ただし、EXグレードということで、ハイエンドオーディオのハーマンガードンサウンドシステムが標準装備されることになる。
実はそれ、ただ車内でいい音を聴けるだけのメリットではない。そう、ハーマンガードンサウンドシステム搭載車は、そのサウンドの良さを最大限引き出すため、車内の静粛性をより高める遮音、吸音にこだわった仕様となるのである。また、D型レヴォーグで進化した新機能を追加したデジタルマルチビューモニター、Android Auto対応の11・6インチセンターインフォメーションディスプレー、リモートエアコン機能を追加したスバルスターリンク、Apple Carplay、地図アプリ情報の表示機能を追加した12・3インチフル液晶メーターなども最新のレヴォーグ同様に採用、装備されている。
ここで特筆すべきは、アイドリングストップとオートブレーキホールド機能のスイッチが、ついに画面下の1画面目に置かれることになったこと。以前は何回かタッチしないと操作できない面倒な階層にあり、不便だったから、こまかいことながら、使いやすさの進化も著しいと言える(オートブレーキホールド機能がエンジンOFFでリセット=解除されてしまうのは残念だが)。
使いやすさ抜群のラゲッジスペースにしてもステーションワゴンのレヴォーグそのものだ(フロア高はレヴォーグの630mmから690mmに)。開口部とフロアに段差がなく、重い荷物の出し入れや大型犬の乗降にも適しているのもレヴォーグそのままだ。よって、ラゲッジ容量はレヴォーグと同じ492L(床下69Lを含めると561L/VDA)で、後席が4:2:4分割(クロストレックは6:4)できるメリットも受け継がれている。
尚、”都市型”クロスオーバーモデルということで、フォレスター、クロストレックなどのAWDモデルに用意される、悪路や雪道での脱出性能を高めるXモードは採用されていない。とはいえ、スバル自慢のAWD、最低地上高200mmによって、走破性はクロスオーバーモデルに恥じない性能を備えていると言っていい。
そんなモノグレードのレイバックの車両本体価格は399万3000円。360度センシングのアイサイトXやハーマンガードンサウンドシステム、SOSコールなどを含む装備の超充実度からしてもかなりのお買い得感あるオールラウンダーな新型車だが、走らせてみると、これはもう感動モノだったのである。その公道試乗レポートについては、改めて報告させていただきたい。
文/青山尚暉
写真/スバル